2011 Fiscal Year Annual Research Report
根毛形成に関わるMYB転写因子分解機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Plant regulatory systems that control developmental interactions between meristems and lateral organs |
Project/Area Number |
23012035
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
冨永 るみ 宮崎大学, IR推進機構, 助教 (20373334)
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Keywords | MYB / 転写因子 / シロイヌナズナ / 根毛 / タンパク質分解 / CPC |
Research Abstract |
シロイヌナズナの根毛形成を制御するCAPRICE(CPC)遺伝子と、4つのファミリー遺伝子(TRY,ETC1,ETC2,CPL3)の機能について解析を進めている。TRYとETC2に特異的なC末端配列がタイパク質分解に関与しているのではないかとの予想の下、以下の実験を実施した。 本年度の成果 1、TRY及びETC2のC末端を改変したコンストラクトの作製と形質転換体の作出 TRY及びETC2に特異的なC末端の部分を取り除いたコンストラクト(CPC::TRYΔCおよびCPC::ETC2ΔC)と、CPCやETC1に、TRYのC末端モチーフを付加したコンストラクト(CPC::CPC:CおよびCPC::ETC1:C)を作製し、シロイヌナズナに形質転換した。形質転換体の表現型を解析した結果、CPC::TRYΔC形質転換体の根毛数は、野生型やCPC::TRY形質転換体に比べて顕著に増加していることが分かり、TRYのC末端モチーフがTRYタンパク質の分解を促進していることが示唆された。現在他のコンストラクトの形質転換体についても順次解析を進めている。 2、阻害剤実験 TRY及びETC2タンパク質の根での早い分解が、ユビキチン化を経由したプロテアソームによる分解であるかどうかを明らかにするために、プロテアソーム阻害剤であるMG132,MG115を加えた培地でCPC::TRY:GFPまたはCPC::ETC2:GFP形質転換体を育てた。これまでのところ、阻害剤による融合タンパク質の分解の抑制は観察されていない。今後さらに条件を変えた実験を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画どおりの阻害剤実験を行い、結果を得られた。また、C末端改変コンストラクト作成も問題なく進んでおり、順次表現型解析を実施している。
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Strategy for Future Research Activity |
プロテアソーム阻害剤実験では、はっきりとしたGFP融合タンパク質の分解抑制が観察されなかった。今後はさらに条件を変えた実験を行うとともに、ポジティブコントロールの使用を検討したい。
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Research Products
(4 results)