2012 Fiscal Year Annual Research Report
新しい対称性の破れを伴う重い電子系新奇超伝導の理論研究
Publicly Offered Research
Project Area | Emergence of Heavy Electrons and Their Ordering |
Project/Area Number |
23102709
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
柳瀬 陽一 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (70332575)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | エキゾチック超伝導 / スピン軌道相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
空間反転対称性がない系の物性物理学が広く注目を集めている。エキゾチック超伝導、カイラル磁性、トポロジカル絶縁体、マルチフェロイクスなどその華やかな具体例には事欠かない。これらに共通する特徴は、スピン軌道相互作用を通じて興味深い現象が生じる、ということである。 本研究課題では、「空間反転対称性がない系の超伝導」の概念を拡張し、「局所的な空間反転対称性がない系の超伝導」という概念を提唱した。結晶構造全体には空間反転対称性がないが、主要な原子サイトが反転中心にならない物質が「局所的な空間反転対称性がない系」である。簡単な具体例として多層系超伝導を考え、局所的な空間反転対称性が破れて結晶構造に由来するスタッガードなラシュバスピン軌道相互作用が超伝導に与える影響を調べた。その結果、(1)超伝導秩序変数にもパリティ混成が起こること、(2)スピン軌道相互作用と面間ホッピングの比を大きくすることで「空間反転対称性がある超伝導」から「空間反転対称性がない超伝導」へのクロスオーバーが起こること、(3)クロスオーバー領域において、ペア密度波相、複素ストライプ相、非ユニタリースピン三重項超伝導、時間反転対称性を破るパリティ混成超伝導、など様々なエキゾチック超伝導相が安定になること、などを発見した。また、実験グループとの共同研究により、CeCoIn5/YbCoIn5人工超格子においてこれらの兆候が見られることを示した。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Anomalous Upper Critical Field in CeCoIn5/YbCoIn5 Superlattices with a Rashba-Type Heavy Fermion Interface2012
Author(s)
S. K. Goh, Y. Mizukami, H. Shishido, D. Watanabe, S. Yasumoto, M. Shimozawa, M. Yamashita, T. Terashima, Y. Yanase, T. Shibauchi, A. I. Buzdin, and Y. Matsuda
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Journal Title
Phys. Rev. Lett.
Volume: 109
Pages: 157006
DOI
Peer Reviewed
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