2012 Fiscal Year Annual Research Report
新しいイッテルビウム化合物における重い電子状態のフェルミ面研究
Publicly Offered Research
Project Area | Emergence of Heavy Electrons and Their Ordering |
Project/Area Number |
23102712
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
大原 繁男 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60262953)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | イッテルビウム化合物 / ド・ハースーファン・アルフェン効果 / 光電子分光 / 強相関電子系 / 価数揺動 / 近藤効果 / カイラル磁性 |
Outline of Annual Research Achievements |
Yb化合物研究では、純良単結晶を得にくい問題がある。我々は新物質YbNi_3Al_9及びYbNi_3Ga_9の純良単結晶育成に成功し、強相関Yb化合物の研究において極めて有用であることを明らかとした。X線回折、比熱、抵抗率、帯磁率、de Haas-van Alphen(dHvA)効果、光電子分光、X線吸収、圧力効果の測定から以下のことがわかった。①三方晶ErNi_3Al_9型構造(空間群R32)を持ち、カイラル体である。②YbNi_3Al_9はYb価数がほぼ+3価の重い電子系ヘリカル磁性体(T_N=3.4K)であり、YbNi_3Ga_9はYb価数が+2.5価の価数揺動体である。③YbNi_3Ga_9は低温で近藤ピークを示し、伝導電子(c)とf電子が強く混成している。④YbNi_3Al_9、LuNi_3Al_9、LuNi_3Ga_9は類似したフェルミ面を持つが、YbNi_3Ga_9はcf混成のためフェルミ面が異なる。YbNi_3Al_9及びYbNi_3Ga_9ではサイクロトロン有効質量が増大している。反転対称を持たないため、いずれもフェルミ面が分裂している。⑥YbNi_3Ga_9では価数揺動から磁気秩序状態まで圧力により連続的に電子状態を調節でき、磁気臨界圧力で超伝導を示すかどうか興味がもたれる。YbNi_3Al_9は4GPa、YbNi_3Ga_9は9GPaで強磁性に転じる。⑦Yb(Ni_1-xCu_x)_3Al_9及びYb(Ni_1-xCo_x)_3Ga_9(x0.33)が合成でき、置換により基底状態が調節できる。 発展として、R(希土類)Ni_3Al_9の合成を行い、4f電子系カイラル磁性の研究を進めている。そのほか、Gaを組成比に多く含むCe_2TGa_12(T=Ni, Pd, Pt)及びCe_2Pt_6Ga_15についても単結晶を育成し、電子物性測定を行った。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(25 results)
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[Presentation] 完全カイラル無機化合物YbNi_3X_9 (X=Al, Ga)の磁性と伝導2012
Author(s)
大原 繁男, 福田 智寿, 山下哲朗, 平山貴士, 宗像孝司, 松林和幸, 上床美也, 山浦淳一, 田中斗志貴, 久保康則, 宮崎亮一, 青木勇二
Organizer
第6回 物性科学領域横断研究会 (領域合同研究会)
Place of Presentation
東京大学
Year and Date
2012-11-27 – 2012-11-28
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[Presentation] Fermi Surface Property of YbNi_3X_9 (X=Al, Ga) without Inversion Symmetry in the trigonal Crystal Structure: ARPES and dHvA Study2012
Author(s)
S. Ohara, Y. Yamauchi, K. Ohta, Y. Utsumi, J. Kodama, H. Sato, Y. Miura, R. Settai, Y. Onuki, H. Harima
Organizer
新学術領域研究「重い電子系の形成と秩序化」ワークショップ
Place of Presentation
琉球大学
Year and Date
2012-11-23 – 2012-11-24
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