2012 Fiscal Year Annual Research Report
理論計算によるコイルドコイルを用いた機能性遷移金属蛋白質の演繹的デザイン
Publicly Offered Research
Project Area | Materials Design through Computics: Complex Correlation and Non-equilibrium Dynamics |
Project/Area Number |
23104506
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鷹野 優 大阪大学, たんぱく質研究所, 助教 (30403017)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | コイルドコイル / 人工蛋白質 / 密度汎関数法 / 銅 / 構造機能相関 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、人工蛋白質の理論設計に必要と考えられる分子構造-電子構造-機能相関の解明に着手した。まずX線結晶構造からCu2S2コアの構造分布を調べたところ、銅-銅間距離が2.34~2.59オングストローム、S-S間距離が3.76~4.24オングストロームと多様な分布を示していた。そこで、その分子構造構造の多様性と電子構造の関係を、密度汎関数法を用いて調べた。モデルの作成には、様々な生物種のシトクロムc 酸化酵素、亜酸化窒素還元酵素で、解像度が2.0オングストローム以下の結晶構造データを用いた。モデルとしては、二核の銅イオンと架橋するシステインからできているcore modelと、CuA部位の第一配位圏までとりこんだligand modelを構築した。さまざまなCu-Cu間距離やS-S間距離を持つCuA部位のモデルに対して、電子伝達部位CuAの酸化還元電位と強く関わる物理量であるイオン化ポテンシャルを計算したところ、core modelに関しては銅-銅間距離依存性、S-S間距離依存性が確認された。またこれらの依存性は軌道相関図を用いて説明できることがわかった。一方ligand modelでは、イオン化ポテンシャルのCu-Cu間距離依存性がなくなってしまった。これは、イオン化ポテンシャルを決める軌道の軌道エネルギーを決定する要因が配位子(特にHis)とCuの相互作用によるためであると考えられる。 また4本鎖コイルドコイル蛋白質へのCuA(パープル銅)部位導入に成功し、その構造評価をおこなった。蛋白質溶液は濃紫色を呈し、分光学測定においてパープル銅サイトに特徴的なスペクトルが観測された。拡張X線吸収微細構造分析(EXAFS)および理論計算によるモデリングにより、既報のパープル銅サイトに酷似した構造が得られた。
|
Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(19 results)
-
-
-
[Journal Article] Creation of a binuclear purple copper site within a de novo coiled-coil protein2012
Author(s)
D. Shiga, Y. Funahashi, H. Masuda, A. Kikuchi, M. Noda, S. Uchiyama, K. Fukui, K. Kanaori, K. Tajima, Y. Takano, H. Nakamura, M. Kamei, T. Tanaka
-
Journal Title
Biochemistry
Volume: 51
Pages: 7901-7907
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-