2012 Fiscal Year Annual Research Report
多様なσ結合切断を伴うプロパルギルオキシム骨格転位反応の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Molecule Activation Directed toward Straightforward Synthesis |
Project/Area Number |
23105504
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 達 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (00333899)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | ヘテロ環 / 転位 / ロジウム触媒 / タンデム反応 / 銅触媒 / 不斉転写 / オキシム / ニトロン |
Outline of Annual Research Achievements |
<ロジウム触媒を用いたタンデム型2,3転位-ヘテロ環化反応によるアゼピン誘導体の合成> 当研究室では、O-プロパルギルオキシムからのπ酸性触媒による2,3-転位によりN-アレニルニトロン中間体が過渡的に生成することを見出している。このアレニルニトロン中間体は、ビニルアレンの窒素類縁体とみなすことが出来る。そこで、我々はこの2,3-転位とアザメタラサイクル形成の連続化によりヘテロ環を構築する新たな方法論を創成できると考えた。この構想のもと、シクロプロパンカルバルデヒド由来の基質 のロジウム触媒反応を検討した結果、アゼピンオキシド誘導体 2 が効率的に得られることを見出した。 [RhCl(cod)]2および水溶性リン配位子 TPPMSの存在下、Z体基質を80℃で加熱撹拌した結果、アルキリデン基をもつアゼピンオキシド誘導体が良好な収率で得られた。アルキン末端の置換基はアリール基・アルキル基に適応可能である。一方、プロパルギル位の置換基効果は、アリール系置換基の場合その電子的性質に関わらず良好な収率で生成物を与えたのに対し、アルキルの場合反応性の低下が見られた。E体基質の反応は、DMF溶媒中、リン配位子の添加量を適切に調整することにより同一の生成物が良好な収率で得られる。 <3.タンデム型銅触媒2,3転位-4π電子環状反応における不斉転写> キラル基質を用いた4員環ニトロンへの骨格転位反応において不斉情報が生成物へ効率的に転写されることを明らかにした。特に基質のオキシム部位の立体化学に関わらず同一のエナンチオマーに変換された。この結果は、2,3-転位によって生じるN-アレニルニトロン中間体が、ニトロン部位が熱力学的に安定なZ体へ異性化した後に、同旋的4π電子環状反応が進行することを強く示唆している。
|
Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|