2012 Fiscal Year Annual Research Report
歪みを内包する複核遷移金属フェノキシド錯体の設計と炭素―水素結合直截変換
Publicly Offered Research
Project Area | Molecule Activation Directed toward Straightforward Synthesis |
Project/Area Number |
23105509
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松永 茂樹 東京大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (50334339)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 触媒 / 分子活性化 / C-H官能基化 / 均一系触媒 / 炭素-炭素結合形成 / 有機金属触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は原子効率に優れた反応様式にこだわり、求核的な活性種を触媒的に系中で発生させ、単純な「水素原子の移動のみ」で新たなC-C結合を形成する直截的な分子変換プロセスの開発に取り組んでいる。その中で、2年間に渡る本研究において従前より取り組んできた複核シッフ塩基錯体の特徴を活かした各種反応開発、および、新たな求核的活性種の触媒的生成を可能にする系の探索に取り組んできた。本年度は、Rh触媒によるアリル位C-H活性化/異性化/交差アルドール反応、高原子価カチオン性コバルト錯体による求核的aryl-Co種の触媒的生成、低原子価コバルト-ヒドリド触媒による求核的alkyl-Co種の触媒的生成など様々な活性触媒種の創製に成功した。これらはそれぞれ直接的なアルドールプロセス、求電子剤との付加反応、ピリジンの直接修飾反応に適用可能であった。また、ピリジンのベンジル位のC-H官能基化についてもさらなる基質適用範囲の拡大に成功した。また、歪みを有する複核シッフ塩基錯体の反応性の拡張にも取り組み、特に第2族金属とメトキシ基を有する配位子から錯体調製を行うことで、金属と配位子がn:nの比率でオリゴマー化した活性種を生み出せることを見いだした。これを活用することで活性が低く、官能基化を触媒的に実現することが困難であったイソインドリノンのベンジル位C-H結合に関して触媒的な活性化と続くイミンとの不斉付加反応を実現することに成功した。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)