2012 Fiscal Year Annual Research Report
炭素ー水素結合活性化に基づく生物活性物質の合成
Publicly Offered Research
Project Area | Molecule Activation Directed toward Straightforward Synthesis |
Project/Area Number |
23105517
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山口 潤一郎 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (00529026)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 有機合成 / 生物活性化合物 / 有機金属反応 / 触媒 / ヘテロ芳香族化合物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、不活性C-H結合を活性化・官能基化する新触媒・新反応を開発し、生物活性物質の超短工程合成を実現することを目的とした。昨年度に引き続き研究を行なった結果、ヘテロビアリール骨格を有する生物活性分子の合成を加速する新規芳香環直接アリール化反応を開発することができた。 1. Ni触媒を用いた脱エステル型カップリング反応 既にアリール化剤としてハロゲン化アリール、フェノール誘導体をもちいたNi触媒によるアゾール類の直接アリール化反応を見出していたが、今回芳香族エステルをアリール化剤とした新たなカップリング反応を発見した。本反応を応用したmuscoride Aの形式全合成も達成した 2.嵩高いビアリール合成を促進する新規パラジウム触媒の開発 独自に開発したパラジウム触媒によるチオフェン類とアリールボロン酸とのC4位選択的なC-Hアリール化反応を基盤として、嵩高いヘテロビアリール骨格の構築を様々な配位子を用いて検討を行なった。その結果、ビスオキサゾリン配位子を用いた場合、劇的な反応加速効果がみられ、嵩高いアリールボロン酸においても良好な収率でチオフェンやフラン、インドールなどのヘテロ芳香環と反応が進行することを見出した。さらにキラル配位子を用いた不斉反応へと展開し、不斉C-Hビアリールカップリング反応の開発にも成功した 3. C-Hアリール化のメディシナルケミストリーへの応用 σ1受容体として有効な化合物を探索した結果、スピロ環を有するアリールチオフェン骨格がσ1受容体として優れていることが明らかとなっている。今回、独自で開発したC5位およびC4位選択的チオフェンのアリール化反応を用いた、最終段階での直接C-Hアリール化反応を駆使する事でより幅広く誘導体を合成することに成功した
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(22 results)