2012 Fiscal Year Annual Research Report
ベンゼノイド構造からキノイド構造への脱水素化を鍵とする触媒的CーH連続変換
Publicly Offered Research
Project Area | Molecule Activation Directed toward Straightforward Synthesis |
Project/Area Number |
23105520
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大村 智通 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00378803)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 合成化学 / 遷移金属触媒 / 結合活性化 / 結合形成 / 脱水素化 / C-H官能基化 / 炭素―水素結合 |
Outline of Annual Research Achievements |
炭素―水素結合の触媒的活性化に基づいた芳香族炭化水素の特徴ある変換手法創出を目的として、ベンゼノイド構造からキノイド構造を構築する効率的変換反応の開発に取り組んだ。平成24年度の研究においては、交付申請書研究実施計画に記載した「研究項目2. o-キシレン誘導体の触媒的脱水素化/C-H官能基化によるo-キシリレン誘導体への変換」について検討を行った。窒素上に配向基として機能しうる置換基(アルコキシカルボニル基等)を有するイソインドリンを調製し、様々な遷移金属触媒存在下反応を検討したが、脱水素化は全く進行しなかった。これに対し、窒素上にトリアルキルシリル基が置換したイソインドリンでは、パラジウムおよび白金触媒を用い110℃以上に加熱することにより脱水素化が効率よく進行し、イソインドールが高収率で生成することが明らかとなった。これにより、触媒的C-H変換における窒素上の置換基の効果・影響について知見が得られたと共に、これまでN-アルキルイソインドリンに限定されていた基質構造を拡張できた。次に、キノイド構造の形成が有利となる官能基導入に関する検討を行った。C-Hアルキニル化では、2種類のアルキニル基を段階的に導入する非対称1,3-ジアルキニルイソインドールの合成法を確立し、アルキニル基の両末端にトリアルキルシリル基が置換している場合にイソインドール構造が特に安定になることを明らかとした。また、白金触媒によりイソインドリンの脱水素化/C-Hシリル化が連続的に進行し、1位と3位にシリル基が置換したイソインドールが生成することを見出した。このシリル置換イソインドールは空気下で不安定であり、置換基の立体効果だけでは安定化に至らないことが明らかとなった。本研究期間内には単環式キシレン誘導体からキノイド構造を構築する触媒系の確立には至らなかったものの、実現に向けた有用な基盤的知見が得られた。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)