2012 Fiscal Year Annual Research Report
入手容易な炭素資源のホルミルC-H結合活性化を基軸とした新分子変換
Publicly Offered Research
Project Area | Molecule Activation Directed toward Straightforward Synthesis |
Project/Area Number |
23105529
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
森本 積 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 准教授 (10324972)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 結合活性化 / 触媒反応 / カルボニル化 / アルデヒド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ホルムアルデヒド、ギ酸、単糖類など入手容易な炭素資源が共通して有するホルミル炭素-水素結合に着目し、その結合の遷移金属錯体による新規活性化法の創出、および、それを基軸とした新しい分子変換反応の開発を目的とした。 1.炭素求核部位を有するブロモアレーン類からのインダノン誘導体の簡便合成法を開発した。この手法において、インダノン骨格の核となるカルボニル部を、アルデヒドから引き抜き導入することに成功した。ロジウム錯体とパラジウム錯体から成る複合触媒を用いた場合にのみ、本反応は進行する。ロジウム、パラジウムがそれぞれ、アルデヒドからのカルボニルの引き抜き、および、そのカルボニルの導入を触媒し、協働的に機能することにより、本化学変換は達成されていることを明らかとした。 2.ホルムアルデヒドのホルミル結合の活性を基軸とした、アルキン類のカルボニル化アリール化反応を開発した。ジフェニルアセチレンを、ロジウム触媒存在下でアリールボロン酸およびパラホルムアルデヒドと反応させることにより、高収率で共役エノン誘導体を合成できた。触媒的活性化により、パラホルムアルデヒドから発生したホルムアルデヒドが一酸化炭素と化学的に等価に働くことを明らかとした。 3.ホルムアルデヒドをカルボニル源とした、アルキンおよびアレン部位を併せ持つアレン-イン類の触媒的環化カルボニル化反応を見い出した。一つの原料から、反応条件を変えることにより異なるカルボニル化合物を合成することに成功した。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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