2012 Fiscal Year Annual Research Report
Rプロセス元素の起源の超新星爆発シミュレーションに基づく解明
Publicly Offered Research
Project Area | Research on the Emergence of Hierarchical Structure of Matter by Bridging Particle, Nuclear and Astrophysics in Computational Science |
Project/Area Number |
23105705
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野本 憲一 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 特任教授 (90110676)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 超新星 / 中性子星 / 元素合成 / rプロセス / ニュートリノ |
Outline of Annual Research Achievements |
rプロセス元素の起源の解明は、宇宙物理学における現在の最重要課題の一つとして位置づけられている。現在、超新星爆発の際のニュートリノ加熱物質流(ニュートリノ風)がrプロセス元素の起源の最有力候補と考えられている。しかしながら、これまでのニュートリノ風の研究では、rプロセスに必要な物理条件が実現されていなかった。本研究では、超新星および中性子星合体のニュートリノ風の半解析解および数値流体シミュレーションの結果に原子核反応ネットワーク計算を適用するという数値計算を遂行し、その結果を太陽系や金属欠乏星のrプロセス組成と比較することにより、rプロセス元素の起源を解明することを目標とした。 平成24年度は、太陽の9倍の質量を持つ星が電子捕獲により重力崩壊するモデルを中心的に研究した。爆発に伴う光度曲線の計算により、かに星雲を作った1054年の超新星の観測記録を再現することができた。研究協力者の協力により、2次元の超新星爆発モデルの計算を実行することにより、中性子星の表面で対流による中性子過剰度の非一様性が1次元モデルより大きいことを示すことができた。その効果によりrプロセス元素がより多く生成されることが示唆される。太陽系のrプロセス元素の組成と比較すると、まだweak rプロセス元素の生成にとどまっている。しかしながら、3次元モデルでは、対流の効果がより大きく、strong rプロセス元素の生成も可能となる示唆を得ることができた。さらには、これまで起源の明らかでなかった48Ca が生成される可能性も明らかにした。
|
Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|