2012 Fiscal Year Annual Research Report
DNAグロビュール構造を核とした多元積層ナノクラスターの構築
Publicly Offered Research
Project Area | Fusion Materials: Creative Development of Materials and Exploration of Their Function through Molecular Control |
Project/Area Number |
23107504
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
梅津 光央 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70333846)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ナノバイオ / ナノ材料 / 生物・生体工学 / 自己組織化 / 分子認識 |
Research Abstract |
DNA分子は高分子電解質の性質を持ち、DNA表面にカチオンが濃縮することによって、渦上に凝集したグロビュール構造へ転移する。研究代表者は、近年、このDNAグロビュール構造を鋳型として金属ナノ結晶を均一クラスター化させることに成功した。本研究では、金属ナノ結晶クラスター体表面を新たな反応場として、自身がこれまで蓄積したバイオミネラリゼーション技術も組み合わせて、目的結晶構造を持つ金属・半導体・セラミックスのナノ結晶をDNAグロビュール構造に沿って多階層に構造化させたコアシェルナノクラスターを作製し、温和な環境下で多元コアシェルナノクラスターを作製するプロセスを提案・開発する。 そこで本年度は、DNAグロビュール構造を鋳型とした金属・半導体・セラミックスのナノ結晶クラスター体の作製至適DNAグロビュール構造に濃縮された各金属イオンをミネラリゼーション化し、ナノ結晶クラスターを作製した。その際に、金属イオンを濃縮したDNAグロビュール構造にミネラリゼーションを導入する時点でグロビュール構造が変性する可能性を防ぐためにグロビュール構造を安定化させるアスコルビン酸を加えたところ、構造を安定化させることに成功した。 また、ナノ結晶表面の触媒機能を利用して、上記で作製したナノ結晶クラスター体の表層に、他の金属・半導体・セラミックスを積層化させた。積層化については、反応時間を制御することにより、その膜厚を制御できるかを検討したところ、反応時間で膜厚だけでなく形状も制御し得ることが分かった。
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