2012 Fiscal Year Annual Research Report
有機半導体/無機透明ナノ多孔性電極から成る新規有機薄膜太陽電池の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Fusion Materials: Creative Development of Materials and Exploration of Their Function through Molecular Control |
Project/Area Number |
23107507
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西原 洋知 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (80400430)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 鋳型炭素化法 / グラフェン / ナノカーボン / 炭素被覆 / エネルギー貯蔵 |
Outline of Annual Research Achievements |
無機ナノ材料をグラフェンシート1~20層分程度の炭素ナノ薄膜で均一にコートする「炭素ナノ被覆」を用いれば、コアとなる無機ナノ材料の美しい構造を保ったまま、その表面に炭素ならではの性質(導電性、疎水性、耐食性)を付与できる。しかも、炭素層は極めて薄いため光を透過する。本研究においては、アルミニウム陽極酸化被膜(Anodic Aluminum Oxide: AAO)を炭素ナノ被覆することで配列ナノ細孔をもつ透明導電膜を調製し、その細孔内部に有機半導体を充填した、新規太陽電池を作製することを主たる目的とし、研究開発を行った。その結果、1つの分子内部でp-n接合が実現している、フラーレンを包接したポルフィリン二量体を炭素被覆AAOの1次元ナノ細孔内部にほぼ90%以上の割合で充填することに成功した。 また、炭素ナノ被覆は様々なナノ材料と組み合わせることができるため、新規融合マテリアルの調製にも挑戦した。一例としては、導電性の補助と構造変化抑制を目的にSiナノ粒子を均一に炭素ナノ被覆し、性能向上を検討した。Siを限界まで体積膨張させずに充放電を繰り返したところ、炭素は導電パスを保ったまま均一にSi骨格と融合してシワ状のナノ構造を形成し、極めて高いレート特性およびサイクル特性を示すことを見出した。調製した材料は、5.0 A/gの大電流密度においても1500 mAh/gの高容量を示し、100サイクルの間、全く容量の低下がみられなかった。その他にも、領域内で多くの共同研究を行った。具体的には、シリカナノ粒子の炭素ナノ被覆による新規構造色の発現、新規人工骨足場材料の開発、炭素ナノ被覆による電池電極材料の開発、イオン液体を原料とする新規多孔性グラフェン材料の開発などを行い、多くのシーズおよび成果を得ることができた。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(28 results)