2012 Fiscal Year Annual Research Report
金属超分子を構成単位とする融合マテリアルの構築
Publicly Offered Research
Project Area | Fusion Materials: Creative Development of Materials and Exploration of Their Function through Molecular Control |
Project/Area Number |
23107517
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今野 巧 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (50201497)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 超分子化学 / 結晶工学 / 自己組織化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、親水性のアミノ酸と疎水性のジフェニルフォスフィンの両方を1分子中に含むキラル金属超分子の合成、およびこの種の金属超分子を構成単位とする無機-有機複合型の融合マテリアルの構築について検討した。 まず、アミノ基、カルボキシル基、およびチオラト基をもつ含硫アミノ酸がジフェニルフォスフィンをもつ金属錯体ユニットに硫黄原子で結合した両親媒性のキラル複核錯体を合成した。また、得られたキラル錯体については、NMRスペクトルにより純度を確認するとともに、各種分析手段により同定を行った。さらに、この錯体の単結晶を合成して、X線解析によりそのキラル構造を決定し、異種金属イオンとの反応に向けた構造的知見を得た。次に、このキラル複核錯体と強固な八面体構造を取り易い金属イオンとの反応を行い、親水性基と疎水性基を併せ持つキラルな異種金属超分子化合物の合成を試みた。この際、サイズや幾何構造の異なる1価の無機アニオンを反応溶液に添加することにより、キラル複核錯体が自己集積化した超分子構造体の単離に成功した。各種分析機器を用いて上記の超分子構造体の同定を行うとともに、添加したアニオンが超分子構造体中に取り込まれていることを確認した。単結晶X線構造解析を行ったところ、構造中にはキラル複核錯体六分子が自己集積したカチオン性金属超分子が存在していることが判明した。同時にアニオン性のクラスターも存在しており、カチオン性金属超分子とアニオン性クラスターから構成される新種の融合マテリアルが構築されていることを見出した。さらに、1価の無機アニオンの代わりに2価の無機アニオンを用いて、上記の金属超分子との融合を検討し、得られたマテリアルのX線構造解析を行った。以上により、金属超分子を構成単位とする融合マテリアルの構築、ならびに、この種の融合マテリアル形成の指導原理を明らかにした。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)