2012 Fiscal Year Annual Research Report
不揮発性ゲルを用いた革新的融合マテリアルの合成と電気化学アクチュエータへの応用
Publicly Offered Research
Project Area | Fusion Materials: Creative Development of Materials and Exploration of Their Function through Molecular Control |
Project/Area Number |
23107518
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
津田 哲哉 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90527235)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 複合材料・物性 / マイクロ・ナノデバイス / イオン液体 / 電子顕微鏡 / 先端機能デバイス |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに金薄膜電極/室温イオン液体(RTIL)-PVdF-HFPゲル薄膜/金薄膜電極の3層構造を有する不揮発性ゲル融合マテリアルの設計とその電気化学アクチュエータデバイスへの応用に成功している。この融合マテリアルを用いたアクチュエータデバイスは比較的良好な電圧応答特性を示すが、更なるデバイス性能の向上や希少金属であるAu使用量の削減を目指すには、不揮発性融合マテリアルの柔軟性と電気二重層容量の大幅な向上ならびにユビキタス元素による融合マテリアルの創製が欠かせない。このような背景から、本年度はグラフェンを用いた導電性薄膜を作製し、それを電極に用いた新規な不揮発性融合マテリアルを合成した。この融合マテリアルを電気化学アクチュエータデバイスにして、比較的低い電圧(±2.0 V)を印加したところ、大気中で安定に駆動することを確認した。その屈曲挙動を電気化学測定装置とレーザー変位計を同期化させた装置を用いて、詳細に検討したところ、金電極を用いた同様のデバイスよりもかなり大きな電気二重層容量を有していることが分かった。これが従来以上の低い電圧印加でのデバイス駆動を可能にした一因になっていると考えられる。また、カーボンナノ材料として多くの分野で注目されている気相法炭素繊維(VGCF)を導電助剤として電極膜作製用のスラリーに微量添加してデバイスを作製すると、デバイス性能がさらに改善されることを見い出した。しかし、その応答速度は最高でも1 Hz程度であり、更なる応答速度の向上には、グラフェン電極を作製する際に使用するスラリーの組成比を最適化する必要がある。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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