2012 Fiscal Year Annual Research Report
PLGA階層化炭酸アパタイトフォームの創製
Publicly Offered Research
Project Area | Fusion Materials: Creative Development of Materials and Exploration of Their Function through Molecular Control |
Project/Area Number |
23107525
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
石川 邦夫 九州大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (90202952)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 海綿骨 / 炭酸アパタイト / フォーム / PLGA / 生体吸収性 / 階層化 / 骨置換材 |
Research Abstract |
超高齢社会の到来に伴い骨再建術式が急増しており、自家骨に置換される骨置換材の創製が社会的急務である。本研究者が提案している海綿骨の組成と連通構造を模倣した炭酸カルシウム炭酸アパタイトフォームは迅速に骨に置換されるが、機械的強さや脆性に問題があり現段階での臨床応用は不可能である。本研究では骨が有機/無機融合マテリアルであることに学び、破骨細胞に吸収を受ける炭酸アパタイトと生体吸収性高分子であるポリ乳酸-ポリグリコール酸共重合体を階層化し、海綿骨と同様に連通気孔構造を持ち、海綿骨と同様に迅速に骨に置換され、海綿骨と同等な機械的強さとしなやかさを持ったPLGA階層化炭酸アパタイトフォームを創製することを目的とした。 本年度は乳酸グリコール酸共重合体(PLGA)で被覆した炭酸アパタイトフォームの表面にさらに水酸化カルシウムを被覆、炭酸化し、炭酸カルシウムとした後に当該炭酸カルシウムを前駆体として用い、溶解析出型反応で炭酸アパタイトに組成変換した。その結果、炭酸アパタイト―PLGA―炭酸アパタイトという階層構造を持った炭酸アパタイトフォームが調製できた。階層炭酸アパタイトフォームは炭酸アパタイトフォームの脆性の問題を解決し、さらに優れた機械的強さを示した。 さらに当該フォームの有用性を実験動物を用いて検討した。PLGA被覆炭酸アパタイトフォームは優れた操作性を示すものの骨形成は炭酸アパタイトフォームと比較して限定的であった。一方、優れた操作性を示す、階層化炭酸アパタイトフォームは炭酸アパタイトフォームと同様の骨形成能を示した。以上の結果から、階層化炭酸アパタイトフォームは優れた骨置換材となる可能性が高いと結論した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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