2012 Fiscal Year Annual Research Report
マグネタイト-高分子ハイブリッドの微細構造制御と微小球の構築
Publicly Offered Research
Project Area | Fusion Materials: Creative Development of Materials and Exploration of Their Function through Molecular Control |
Project/Area Number |
23107526
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮崎 敏樹 九州工業大学, 生命体工学研究科(研究院), 准教授 (20324973)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | マグネタイト / 微小球 / 温熱治療 / エマルション |
Outline of Annual Research Achievements |
まず,マグネタイト合成時における有機分子添加の影響について調べた。その結果,メタクリル酸及びトリスヒドロキシメチルアミノメタンを添加したとき,マグネタイト形成が阻害され,代わって酸化水酸化鉄が形成された。これは鉄イオンと錯体を形成しやすい有機分子がマグネタイト形成を阻害することを示唆しており,有機分子と鉄イオンの相互作用は,その後のマグネタイト結晶形成挙動に大きく影響することが明らかになった。 引き続いて,マグネタイト単独あるいはマグネタイト-カルボキシメチルデキストラン系有機-無機ハイブリッドからなる微小球の作製を試みた。その結果,W/Oエマルションを反応場とする溶液プロセスにより真球度の高い微小球が得られた。エマルション作製時の攪拌回転数が増加するにつれ,得られる微小球のサイズが小さくなることが分かった。これは攪拌条件の制御により微小球のサイズを任意に設定できることを示している。 また,有機-無機ハイブリッドを主成分とする微小球については,そのままでは水溶液環境下における化学的耐久性が乏しかったが,適切な触媒条件でシリカを表面にゾルゲルコーティングすることにより,耐久性の向上に成功した。すなわち,アンモニアを触媒とした場合には耐久性向上が認められなかったものの,ジラウリン酸ジブチルスズまたは塩酸を触媒とした場合には耐久性が大きく向上した。これはアンモニアを触媒とした場合,シリカが微小球表面にナノ粒子の形で点在し,連続した膜の形態を呈していなかったため,保護膜としての役割を果たさなかったものと考えられる。マグネタイトからなる微小球は交流磁場の照射下において発熱を示し,がん温熱治療用担体としての可能性が示された。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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