2012 Fiscal Year Annual Research Report
希土類錯体の融合多次元コンプレックスの界面構造制御と偏光発光相関
Publicly Offered Research
Project Area | Fusion Materials: Creative Development of Materials and Exploration of Their Function through Molecular Control |
Project/Area Number |
23107528
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
長谷川 美貴 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70306497)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 希土類錯体 / 発光 / 鎖型融合体 / 分子性薄膜 / 偏光 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヘリカルな構造を有するユウロピウム錯体Eu(L)をベンゼンジカルボン酸誘導体をリンカーに持ちいて鎖型に連結した化合物を薄膜化し、偏光発光機能を開拓することを目的に、研究に取り組んできた。Eu(L)の合成は独自の手法により確立し、これを応用し、Tb(L)等他の希土類イオンを中心金属にした錯体の合成にも成功した。このヘリカルな構造を有する一連の希土類錯体の構造とスペクトル解釈については、現在論文投稿中である。 Eu(L)は紫外光励起によりEuイオン固有の赤色領域でのff発光を示す。これをリンカーで連結する手法を確立した。さらにEu(L)とTb(L)を種々の混合比で用い、リンカーで連結させると、特に混合比が5:5の際、室温から低温にすると発光色の明瞭な変調が生じる。このスペクトルを色度図で解析したところ、視覚とほぼ対応した。現在論文執筆中である。 Eu(L)をリンカーで架橋しながら石英基板に累積させ偏光膜作製を試みた。面内・面外の放射光XRD測定から、異方性を持って鎖型錯体が成長していることを示唆する結果が得られている。現在、この薄膜の偏光性と前段階で合成したTb(L)との混合系の適用を実験していくための指針が明らかになった。 さらに、Eu(L)の誘導体となる数種の希土類錯体の合成とその発光スペクトルの解釈に関し、5報の論文が国際学術雑誌に掲載された。また、国内学会での成果発表および招待講演の機会を得た。 以上のように、本研究課題は偏光発光機能開拓の新たな手法を見出すことができ、今後の研究の発展に大きく寄与する成果を得られた。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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