2012 Fiscal Year Annual Research Report
融合マテリアル形成用無機ナノシートの開発と生物模倣積層集積による高次機能の創製
Publicly Offered Research
Project Area | Fusion Materials: Creative Development of Materials and Exploration of Their Function through Molecular Control |
Project/Area Number |
23107533
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
長田 実 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 研究員 (10312258)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 無機ナノシート / 融合マテリアル / 分子設計 / 第一原理計算 / 生物模倣集積 / Layer-by-Layer集積 / メタマテリアル |
Outline of Annual Research Achievements |
自然界には、無機―有機ハイブリッドとも呼べる融合マテリアルが多数存在しており、常温常圧の条件において人工材料を凌ぐ優れた材料、機能が作られる。我々のグループでは、新たな融合マテリアルの創製を目指し、層状化合物を単層剥離して合成される分子レベルの薄さの2次元ナノ物質「無機ナノシート」に注目し、無機材料サイドから機能開発や構造設計を行っている。本研究では、伝導性、半導体性、誘電性、磁性など多彩な機能を有する酸化物ナノシートを対象に、① 分子設計による新規機能開発、② 生物を模倣した階層構造の作製による高次機能開発の検討を行った。 酸化チタン、ペロブスカイトナノシートをベースに、第一原理計算を援用した分子設計により精密ドーピングや構造制御を行い、優れた高誘電機能、磁気特性などの新規ナノシートの開発に成功した。開発した機能性ナノシーをベースに、Layer-by-Layer集積により多層膜や超格子を作製し、融合マテリアルの開発を行った。誘電性、強磁性ナノシートにおいては、水溶液プロセスを用いた積層集積により多層膜や超格子を形成することで、誘電、磁気特性の自在な制御が可能となることを実証し、電界効果トランジスタ、人工強誘電体、磁気光学素子など、多彩な機能デザインが可能であることを明らかにした。また、誘電性、強磁性ナノシートをベースに、ナノ粒子、有機分子など様々な物質との複合化プロセスの開発を行い、誘電率や層間の磁気的相互作用を人工的に制御した超格子膜を形成した。これらの超周期構造体の電磁場応答について検討したところ、特異な応答は、伝導性、強磁性、高誘電性ナノシートから作製した人工超格子で確認され、赤外光領域でメタマテリアルとして機能することを見出した。さらに、領域メンバーと共同で、機能性分子を融合させたマテリアル構築や新規物性開拓を進めた。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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