2012 Fiscal Year Annual Research Report
熱力学的手法による生体膜モデル系における揺らぎの検出
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Science of Fluctuations toward Biological Functions |
Project/Area Number |
23107704
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山村 泰久 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (80303337)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 揺らぎ / 脂質二分子膜 / 熱容量 / アルキル鎖 |
Outline of Annual Research Achievements |
脂質二分子膜を基本とする生体膜は,その様々な機能の発現に揺らぎが関与する典型的な生体分子系であり,この脂質二分子膜における揺らぎの検出と解明は重要である. 本研究では,モノアシルグリセロール/水系を擬生体膜モデルの基本系として取り上げ,それに摂動として異種分子を加えることによる熱力学的諸量の変化を精密に測定することにより,熱力学的アプローチによる擬生体膜の揺らぎの検出を試みた.摂動分子として構造がリジッドで生体膜中にも多く存在するコレステロールを選択した.二分子膜中ではコレステロールのリジッドな部分が脂質のアルキル鎖の位置に入ることから,アルキル鎖の運動に対する影響が大きい.シス体のモノオレイン/水系を基本形としたモノオレイン-コレステロール-水系のラメラ相と等方相における断熱法による精密熱容量測定を行った.その二相間の熱容量差から,脂質二分子膜系のエネルギー揺らぎのコレステロール濃度依存性を見いだすことに成功した.この熱容量差とコレステロールの成分比の関係は線形ではなく,脂質二重膜とコレステロールの間に協同的な相関があることを示唆する結果が得られた.また,研究を迅速に進めるために,ペルチェ素子を使った超高感度示差走査熱量計の開発を行い,少量の試料で熱容量差を検出することに成功した.本研究により,系のエネルギーの“揺らぎ”に直接対応する熱力学量である熱容量を介して脂質二分子膜系における揺らぎの検出に成功し,さらにそのアプローチ法を生体膜モデル系に適用する道筋をつけることができたといえる.
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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