2011 Fiscal Year Annual Research Report
海綿-共生微生物複合体由来の小分子生合成マシナリーの探索
Publicly Offered Research
Project Area | Biosynthetic machinery: Deciphering and regulating the system for bioactive metabolite diversification |
Project/Area Number |
23108503
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
酒井 隆一 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 教授 (20265721)
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Keywords | 生合成 / ダイシハーベイン / 海綿 / 共生微生物 |
Research Abstract |
これまでの研究で興奮性アミノ酸ダイシハーベインを分離したミクロネシア産海綿Lendenfeldia chondrodesにはダイシハーベインを持つタイプと持たないタイプが存在することがわかっている。これまでの研究結果からダイシハーベインを産生する海綿のタンパク質画分には100kD付近に共通のタンパク質DHPが観察されている。DHPがダイシハーベインの生合成や貯蔵などに関与している可能性を想定し、タンパク質Aの分離・精製を行った。海綿の水抽出物を陰イオン交換カラム(DE52)を用いて分離し、DHPを含む画分を分取電気泳動によりさらに分離した。得られたタンパク質のN-末端アミノ酸配列を決定するために自動エドマン分解を行ったところ、有意なシグナルは得られなかった。この結果はこのタンパク質のN-末端がブロックされていることを示唆したので、V8プロテアーゼを用いたゲル内消化を行い、得られたバンドを切り出し、アミノ酸配列分析を行った。その結果、3つのバンドより以下の6種のアミノ酸配列が推定された:(1)GAWQTTDIYSGISG(2)GTWXTNDIYSGISVAT(3)AKXXTANQXFXYG(4)YSTDDXKNVPATKI(5)YEMRSXAVPXIGD(6)YLXPVXFPW。現在この配列を基にプライマーを作成し、タンパク質クローニングの準備を行っている。また抗体作製に資するタンパク質(1mg)を分取した。またダイシハーベインが局在する海綿の共生微生物を分離するため、ヤップ島におけるフィールド調査を実施し、海綿サンプルを採集した。サンプル中に含まれる共生微生物をパーコール法により分離し、海綿細胞などから単離する方法を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書では今回ダイシハーベイン保有海綿に特有なタンパク質(DHP)の分離を行うことを達成目標としていた。研究の結果純粋なDHPが得られ、現在その抗体を作成中である。また、ダイシハーベインが局在している細胞の分離方法も確立したので、これを進展させることで当初の目標が達成できる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後得られた共生微生物のゲノム解析を行い、ダイシハーベイン生合成遺伝子の推定を行ってゆく。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Isolation, amino acid sequence and biological activities of novel long-chain polyamine-associated peptide toxins from the sponge Axinyssa aculeata2011
Author(s)
Matsunaga, S., Jimbo, M., Gill, M.B., Wyhe, L.L., Murata, M., Nonomura, K., Swanson, G.T., Sakai, R.
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Journal Title
Chembiochem
Volume: 14
Pages: 2191-2200
DOI
Peer Reviewed
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