2012 Fiscal Year Annual Research Report
放線菌プラスミド上の特異二次代謝生合成系の解析および人為制御による有用分子生産
Publicly Offered Research
Project Area | Biosynthetic machinery: Deciphering and regulating the system for bioactive metabolite diversification |
Project/Area Number |
23108515
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
荒川 賢治 広島大学, 先端物質科学研究科, 准教授 (80346527)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 放線菌 / ポリケチド / 生合成 / 抗生物質 / ブテノライド / オートレギュレーター / P450 |
Outline of Annual Research Achievements |
放線菌 Streptomyces rochei 7434AN4株は2つのポリケチド抗生物質ランカサイジン(LC)・ランカマイシン(LM)を生産する。また微生物ホルモンSRBを鍵物質としたLC・LM生産制御カスケードの存在も示唆された。本年度は(1) SRBの単離・構造決定,(2)潜在的二次代謝産物の発掘,に焦点を絞り研究を実施した。
(1) SRBの単離・構造決定を行うため、160リットル培養し、各種クロマトグラフィーで精製した。高分解能質量分析により2つの活性成分の存在が示唆された。それらの構造をNMRで解析したところ、いずれもbutenolide骨格を有する新規シグナル分子であり、本成果によりシグナル分子の構造多様性を見出すことが出来た。さらに単離した化合物SRB1, SRB2を化学合成し、その構造を確認するとともに抗生物質生産誘導活性を調べた。その結果、天然型は20-50 nMという低濃度でもLC,LM生産誘導活性を有しており、アルキル鎖の1'位水酸基の立体化学が生物活性に重要であることを明らかにした。また、SRB合成酵素遺伝子srrX近傍のP450遺伝子srrOに注目し、破壊株を作製したところ、LC,LM生産が認められた。srrO破壊株から同様の手法でシグナル分子を単離したところ、SRB1,SRB2と比較して14マスユニット小さく、酸素原子が1つ少ないことが分かった。NMR解析を行ったところ、分岐側鎖6'位ケトンがメチレン基に置換された6'-deoxo-SRB1,6'-deoxo-SRB2であることが明らかとなった。 (2) LC生合成遺伝子破壊株から通常生産されない抗カビ化合物ペンタマイシンの蓄積を見いだした。本領域研究のA03計画班・石川淳博士との共同研究により、本化合物の生合成遺伝子は染色体上にコードされており、右末端から510kbの位置にあることが分かった。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)