2012 Fiscal Year Annual Research Report
メタゲノム法による難培養海洋環境微生物からの新規生合成マシナリーの探索と物質生産
Publicly Offered Research
Project Area | Biosynthetic machinery: Deciphering and regulating the system for bioactive metabolite diversification |
Project/Area Number |
23108517
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤田 雅紀 北海道大学, 創成研究機構, 特任助教 (30505251)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 海洋天然物 / 天然物化学 / 生物有機化学 / メタゲノム / シデロフォア / 生合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
海洋メタゲノムからの新規生合成マシナリーの探索を目的に研究を行った。その結果、研究期間において多様な海洋サンプルから70万以上のメタゲノムクローンを構築した。また複数のスクリーニング系において合計200を超える活性クローンを見出し、そのうち13クローンについてはDNA配列の決定も行った。その中には既知遺伝子に相同性を示すものも存在した一方、配列相同性からは全く活性機構が不明なものも存在し、未知のマシナリーを取得できた可能性が期待された。 シデロフォア生産クローンのうち二つについてはその生産物を同定し、また生合成遺伝子クラスターに変異を加えることで、最終産物の構造変換を行うなどの応用研究も展開し、生物生産の多様化の例を示した。さらにメタゲノムから取得したbisucaberin 生合成酵素は未解明な点が多い、酵素による大環状化反応機構の解明に有用であると考え構造生物学的な検討を行っている。また、別のシデロフォア生産クローンの一つを解析したところ、生合成遺伝子クラスター全長が25 kbp程度と非常に大きく、これまでにメタゲノムから機能ベーススクリーニング法で取得した生合成遺伝子クラスターとしては最大級のものであった。未だ生産物の同定には至っていないが、配列上の特徴から新規化合物を生産していると考えられた。この結果はメタゲノム法で非常に大きな生合成遺伝子クラスターを取得可能であること、またそれを異宿主で発現し活性物質を生産できることを示すものであり、本方法論の実用性を示す例であると考える。 一方、抗菌活性クローンの一つが保有するDNA配列を決定したが、配列情報からは全く活性機構を予測することはできなかった。現在生産物の同定を進めているが、このように配列情報からは見出すことが困難な遺伝子を取得できたことは機能ベースメタゲノム法の有用な点であると考える。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)