2012 Fiscal Year Annual Research Report
結晶性一次元πナノ空間の創製と制御
Publicly Offered Research
Project Area | Emergence of highly elaborated pai-space and its function |
Project/Area Number |
23108716
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
柳 和宏 首都大学東京, 理工学研究科, 准教授 (30415757)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | カーボンナノチューブ / 単一カイラリティ精製 / 結晶化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)のカイラリティ・配向・界面状況が均一なSWCNT結晶を創製する技術の開発、および、その結晶系にドーピングする技術を確立し、結晶性一次元πナノ空間の創製とその制御を目標に研究を行った。従来のSWCNT凝集体は、カイラリティ・配向・界面条件が不均一なランダムネットワーク系となっており、いかにSWCNTの高純度化を行っても、そのランダム性に由来して伝導電子は必然的に局在する。その結果、マクロスケールでSWCNT本来の電気伝導の性能を発現させることが出来なかった。この問題を解決するには結晶試料作製が必要不可欠であった。本研究において、高純度精製を行った単一カイラリティSWCNT分散溶液の温度と反応時間を巧妙にコントロールすることにより、SWCNTが一方向に配向した糸状集合体が形成可能であることを明らかにした。偏光顕微ラマン分光測定により、軸方向に配向していることを明らかにした。走査型電子顕微鏡測定によっても、SWCNTが軸方向に配向していることを明らかにした。同集合体に対して、イオンゲルを用いた電気二重層によるキャリア注入を行ったところ、トランジスタ動作を実現することに成功した。最大の易動度は100cm^2V-1s-1より大きく、ON/OFFは6×10^3程の良好な動作を示した。このような糸状配向体は、界面活性剤の種類や分散状態に大きく影響を受けることが分かっている。今後、SWCNT純度の改善やパラメータの最適化により、更なる配向度の改善、およびトランジスタ特性の改善が見込まれている。得られた成果に関して、学会発表を行い、今後、論文として報告する予定である。本研究において、単一カイラリティSWCNTの配向制御集合体の形成に成功し、SWCNT結晶化への端緒を得ることに成功した。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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