2011 Fiscal Year Annual Research Report
ボトムアップ手法によるメタ原子集積体の自動形成
Publicly Offered Research
Project Area | Electromagnetic Metamaterials |
Project/Area Number |
23109502
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藪 浩 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (40396255)
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Keywords | メタ原 / ブロック共重合体 / 逆オパール / ボトムアップ |
Research Abstract |
本研究では、コロイド粒子を鋳型として作製される、逆オパール中に金属イオンを錯化したブロック共重合体を導入し、ナノサイズの空孔にブロック共重合体を包埋した後、金属イオンを還元するというボトムアップ手法によりメタ原子集積体を自動形成することを目指す。申請期間中に金属イオン錯化ブロック共重合体の合成と逆オパールの作製、逆オパールへのブロック共重合体の包埋と金属イオンの還元によるメタ原子集積体の作製を行い、メタマテリアルとしての光学特性検討により最終的にcmオーダーサイズの可視光における3次元共振型メタマテリアルを創製する。 今年度はコロイド結晶を鋳型とした逆オパール構造の作製とブロック共重合体のミクロ相分離構造制御を行った。サブミクロンサイズのポリスチレン微粒子を集積し、ポリビニルアルコールで包埋した後、ポリスチレン微粒子を溶媒を用いて溶出することにより逆オパール構造の作製を行った。金ナノ粒子とブロック共重合体を共通の溶媒に溶かし、逆オパール中にキャストすることにより、空孔内にブロック共重合体のミクロ相分離構造と、ミクロ相分離構造に沿って配列した金ナノ粒子の配列が形成されることを見いだした。ミクロ相分離構造のモルフォロジーは用いるブロック共重合体の共重合比や金ナノ粒子のブレンド比率に依存することが明らかとなった。 さらに金ナノ粒子の融点付近でアニーリングする事により、金ナノ粒子の融着が観察され、金属ナノ構造の形成が示唆された。さらにコロイド結晶を鋳型とした金ナノ粒子の集積による金属ナノリング構造形成にも成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
すでに次年度に予定していた金属ナノ構造をコロイド結晶を鋳型として形成する手法を確立できており、進捗状況は予定を上回っている。
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Strategy for Future Research Activity |
作製された金属ナノ構造の最適な構造用件をシミュレーションを含め検討を行う。最適化した構造用件を基に作製を行い、光学物性の解明を行う。 また、構造の確認や光学物性の測定には様々な分野の研究者との連携が必要であるため、現在行っている連携をさらに深めて研究を行うことが必要であると考えている。
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