2012 Fiscal Year Annual Research Report
シナプス関連分子の機能解析を促進する新手法の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Generation of synapse-neurocircuit pathology |
Project/Area Number |
23110509
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平野 丈夫 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (50181178)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | シナプス可塑性 / グルタミン酸受容体 / 培養 / 海馬 / 全反射顕微鏡 / イメージング / 新技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
シナプス機能にかかわるタンパク質の異常と神経・精神疾患との関係が指摘されているが、シナプス関連タンパク質の異常がいかなる分子過程により、シナプス機能失調を引き起こすかはよくわかっていない。シナプス内外でのタンパク質の動態・分子間相互作用を効率良く解析できる新実験手法の開発は、この問題の解決に大きな寄与をできると考えられる。本研究では、シナプス関連分子の動態とはたらきを調べるための新実験手法の確立をめざした。そして、ガラス面上にシナプス後膜様構造を形成させた上で、蛍光標識したシナプス関連タンパク質を発現させ、そのシナプス後膜内外での動態を、全反射顕微鏡を用いて高シグナル・ノイズ比で蛍光観察する手法を確立した。具体的には、ビオチンとアビジンを利用してニューレキシンでガラス面をコートし、その上に蛍光タンパク質を融合したグルタミン酸受容体を発現させた海馬神経細胞を培養して、受容体の動態を観察した。そして、電場刺激を加えることにより神経活動を亢進して、シナプス可塑性の一つである長期増強を引き起こし、その時に各種のAMPA型グルタミン酸受容体サブユニットの局在と動態がどのように変化するかを検討した。その結果、異なるサブユニット構成のAMPA受容体が異なる時間経過でシナプス後膜内外で増減することと、異なるタイミングと場所でエキソサイトーシスされることが明らかとなり、、長期増強発現に際して、各タイプのAMPA受容体が異なる経路を通ってシナプス後膜に集積することが明らかになった。また、受容体が細胞内へ取り込まれるエンドサイトーシス現象を可視化するための実験手法の開発も試み、予備的な結果を得た。シナプス可塑性異常は、神経・精神疾患の一因と考えられており、今後はシナプス病態解析へ本手法を応用する研究も行っていきたいと考えている。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)