2012 Fiscal Year Annual Research Report
疾患患者由来iPS細胞の神経系分化誘導による中枢神経発達障害の病態解析
Publicly Offered Research
Project Area | Generation of synapse-neurocircuit pathology |
Project/Area Number |
23110534
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
山本 俊至 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (20252851)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | iPS細胞 / 発達障害 / 小児 |
Outline of Annual Research Achievements |
小児の発達障害は、神経細胞が発生・発達・成熟していく過程の障害である。 これまでに多くの発達障害患者において、その原因となるゲノム異常を明らかにしてきたが、これらのゲノム異常が真に中枢神経発達障害に関連していることを証明するには、実験動物において再現することが必要となるが、動物種の違いから、ヒトの中枢神経の高度な機能における病態を実験動物で証明するには限界があるという状況であった。そこで、当該疾患患者皮膚線維芽細胞の提供を受け、疾患iPS細胞を樹立し、神経系に分化させることで病態を解明することを着想するに至った。 本研究においては、神経遊走異常のために発達障害を来した患者の皮膚線維芽細胞から疾患iPS細胞を樹立し、神経誘導因子を加えることにより神経系に分化させ、発達障害の原因となる遺伝子がニューロンにどのように機能不全を来たし、細胞のどのような形態異常やあるいはシナプス伝達異常などの生理学的な異常を示すのかを明らかにすることを目指した。 神経遊走機能異常のために大脳皮質形成不全を来し、そのために発達障害を示した患者において、iPS細胞を樹立し、神経系細胞に分化誘導し、遺伝子発現解析を行ったところ、特定の遺伝子発現が低下していることが明らかとなった。別の大脳皮質形成不全患者において確認したところ同様の結果を示していた。このことから、この遺伝子は神経遊走に関連していることが明らかとなった。正常な病理組織で免疫組織染色したところ、この遺伝子は遊走段階の神経細胞で染まったため、この遺伝子が神経遊走に関連していることが確認できた。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] MECP2 duplication syndrome in both genders2013
Author(s)
Shimada S, Okamoto N, Ito M, Arai Y, Momosaki K, Togawa M, Maegaki Y, Sugawara M, Shimojima K, Osawa M, Yamamoto T
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Journal Title
Brain Dev
Volume: 35
Pages: 411-419
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Reduced PLP1 expression in induced pluripotent stem cells derived from a Pelizaeus-Merzbacher disease patient with a partial PLP1 duplication2012
Author(s)
Shimojima K, Inoue T, Imai Y, Arai Y, Komoike Y, Sugawara M, Fujita T, IdeguchiH, Yasumoto S, Kanno H, Hirose S, Yamamoto T
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Journal Title
J Hum Genet
Volume: 57
Pages: 580-586
DOI
Peer Reviewed
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