2012 Fiscal Year Annual Research Report
非古典的光学活性有機発光体の創製と発光特性制御
Publicly Offered Research
Project Area | Emergent Chemistry of Nano-scale Molecular System |
Project/Area Number |
23111720
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
今井 喜胤 近畿大学, 理工学部, 講師 (80388496)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 蛍光 / 円偏光発光 / CPL / 超分子 / ビナフチル / 有機発光体 / 光学活性 / キラル |
Outline of Annual Research Achievements |
一般的に、光学活性材料のキラリティーに基づく光学特性を反転させるには、逆のキラリティーを有する光学活性分子を用いる。 本研究では、同じ絶対配置を有する軸不斉ビナフチル化合物の非古典的CPL特性制御について検討を行った。 軸不斉ビナフチル化合物として、光学活性な(S)-2,2'-Diethoxy-1,1'-binaphthyl [(S)-1]および(S)-2,2'-(1,4-Butylenedioxy)-1,1'-binaphthyl [(S)-2]を用いた。はじめに、(S)-1, 2のchloroform溶液中の蛍光スペクトルの測定を行ったところ、極大蛍光波長 = 365、368 nm でそれぞれ蛍光特性を示した。次に、(S)-1, 2のchloroform溶液中でのCPLスペクトルを測定した。興味深い事に、g-因子約+0.001, -0.0014と、同じ軸不斉を有しているにもかかわらず、(S)-1と (S)-2では、CPLスペクトルの符号が反転していた。これらCPLスペクトルの符号の反転について検討するため、円偏光二色性(CD)スペクトルを同様に、chloroform溶液中で測定した。その結果、g-因子約 +0.0002, -0.00096と、CDスペクトルの最長波長の符号にも反転が観測された。これは、同じ絶対配置を有する軸不斉ビナフチル化合物の置換基の種類を変えることにより、ビナフチルの二面体角が変化し、CD及びCPLスペクトルの符号が反転したものだと考えられる。同様に、(S)-1, 2における固体film状態でのCD及びCPLスペクトルの符号の制御にも成功した。以上、軸不斉ビナフチル化合物において、軸斉キラリティーの違いではなく、ビナフチルユニットの二面体角の違いによる左右のCPLの作り分けに成功した。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Novel Means of Controlling Solid-state CD Property in Supramolecular Organic Fluorophore Comprising 4-[2-(Methylphenyl)ethynyl]benzoic acid by Varying Position of Methyl Substituent.2012
Author(s)
Nishiguchi, N.; Kinuta, T.; Sato, T.; Nakano, Y.; Harada, T.; Tajima, N.; Fujiki, M.; Kuroda, R.; Matsubara, Y.; Imai, Y.
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Journal Title
Cryst. Growth Des.
Volume: 12
Pages: 189-1864
DOI
Peer Reviewed
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