2012 Fiscal Year Annual Research Report
異種分子組織膜のメモリ機能への応用:シリコンプロセスとの融合を探る
Publicly Offered Research
Project Area | Emergent Chemistry of Nano-scale Molecular System |
Project/Area Number |
23111722
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
若山 裕 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 研究員 (00354332)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 単一電子トンネリング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では分子機能をSiデバイスに組み込んで分子の特長を最大限に生かした不揮発性メモリを開発することを目指した。この目的のため、素子構成はSi基板上にMetal-Oxide-Semiconductor (MOS)構造をもつトランジスタ構造とする。 ここでは独自の絶縁膜作製技術と分子蒸着装置を駆使してゲート絶縁層に分子を挿入した多層構造を作製した。その分子に電荷を出し入れして記録の書き込み・消去をするメモリ機能を発現させるものである。特に従来の単一電子メモリでは浮遊ゲートの密度を高めることが難しく、充分な電荷を保持できないことが課題とされてきた。それを独自に開発した異種分子が交互に相互配列した分子混晶膜を用いることにより解決し、さらにはその異種分子が異なる電子準位を持つという特長を活かして多値メモリへと発展させることを目的とした。 上記の素子構造で電流ー電圧特性を評価したところ、電荷がトンネリング現象を介して分子に注入されていることを示唆する特性が得られた。詳細な解析結果から、単一電子トンネリングの閾値電圧がそれぞれの分子の電子準位に依存して制御しうることを明らかにすることができた。この結果を受けて、異種分子を同時にゲート絶縁膜中に挿入した素子構造を作製したところ、それぞれの分子に異なる閾値電圧で電荷が注入できることを確認した。これらの成果は異種分子を用いることにより多値メモリが実現できることを現しており、特にSiデバイス構造を基本としているため極めて現実的な素子開発に発展できる。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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