2012 Fiscal Year Annual Research Report
進化分子工学の化学拡張による光機能性ペプチドの創発と応用
Publicly Offered Research
Project Area | Emergent Chemistry of Nano-scale Molecular System |
Project/Area Number |
23111724
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
伊藤 嘉浩 独立行政法人理化学研究所, 伊藤ナノ医工学研究室, 主任研究員 (40192497)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アプタマー / アゾベンゼン / 進化分子工学 / 光応答性 / 光異性化 / ペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに、従来の動的分子認識における精密な有機分子設計に、進化という生物戦略を採り入れた「試験管内分子進化法」を融合して「任意の」ゲスト(ターゲット)分子に対するホスト分子(ペプチドアプタマー)をテーラーメイドに創出し、そのホストーゲスト集合体形成を動的に制御できることを明らかにし、バイオテクノロジー分野へ応用できる光応答性タグの創出を目指した。 具体的な任意のターゲットには、生化学実験でよく用いられるアビジンを選び、これに対し、光スイッチ機能をもって補足・放出したり、吸着・脱着したりするペプチドアプタマーについて詳細な検討を行った。具体的には、詳細の解離、結合の測定を行うとともに、光照射によってコンフォメーション変化が起こることを円偏光二色性測定により明らかにし、これにより吸脱着が制御されることを明らかにした。 新たにゲスト分子としてプロテインAやグルタチオンを選び、光スイッチ機能をもって補足・放出できるシステムを検討した。具体的にはまず、ゲスト分子を固定化したアフィニティーカラムを作成した。ここに無細胞翻訳系を用いて調製するアゾベンゼンを導入したペプチドのランダム配列ライブラリーを提示したリボソームを添加し、アフィニティーカラムに結合させた。結合しなかったものを洗浄した後、続いて光照射を行い異性化し、脱離する分子を目的分子として回収した。これを所定の方法で増殖(逆転写→PCR増幅→転写)した。この一連の操作を繰り返すことにより試験管内進化を行い、光スイッチング・ペプチドアプタマーを調製した。クローニングしてペプチド配列を解析し、得られたペプチドアプタマーが光に応答して吸脱着することを明らかにした。 本結果は、将来バイオテクノロジー分野で応用できる光アフィニティ・タグとして有用である。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)