2012 Fiscal Year Annual Research Report
リボソームの品質管理における機能不全RNAの認識メカニズム
Publicly Offered Research
Project Area | Diversity and asymmetry achieved by RNA program |
Project/Area Number |
23112710
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北畠 真 京都大学, ウイルス研究所, 助教 (10321754)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | リボソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
出芽酵母を用いて、機能不全リボソームRNAの品質管理の分子機構について研究を行った。以前の研究から、機能不全となる点変異を持つ25S rRNAに誘導される形でユビキチンがリボソームに結合することが、このRNAの選択的分解に明らかになることが明らかとなっており、本研究ではこの反応に関わるE3ユビキチンリガーゼMms1複合体を対象に詳細な解析を行った。 この複合体がユビキチンを結合させるリボソームたんぱく質の解析結果から、60Sと40Sのそれぞれのサブユニットが翻訳伸長過程で行う「ラチェットモーション」がMms1によるリボソームの認識に関与しているのではないかという示唆が得られた。そこでこのユビキチン化部位の近傍に位置する40S側のたんぱく質にMycタグを連続して付加し、E3リガーゼによるリボソームへの結合を阻害する状況を作りだすことを試みてみた。このようなリボソームを持つ出芽酵母において変異25S rRNAの分解速度を測定したところ、明らかに速度の低下がみられており、このことは(少なくとも一部の)変異リボソームの分解に40Sサブユニットとの結合が必要である、という仮説を支持している。ただしこの状況では分解速度は低下するが、Mms1欠損株のように完全に分解が停止するわけではないので、40Sサブユニットの協力を必要としない、別の過程での認識が働いている可能性も同時に示唆されている。 これまでにMms1経路によって分解されるとされる機能不全25S rRNAは4種類のみであり、その分解経路の一般性には検証の余地が残されていた。そこでこの点についても、合計47種類の変異25S rRNAを作成し、Mms1の基質になるかどうかを調べた。その結果少なくとも10種類の変異はリボソームの機能不全を引き起こし、Mms1による分解を誘導することが明らかになった。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)