2012 Fiscal Year Annual Research Report
核内におけるmRNA生合成過程の共役機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Diversity and asymmetry achieved by RNA program |
Project/Area Number |
23112713
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
片平 じゅん 大阪大学, 生命機能研究科, 准教授 (30263312)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 核-細胞質間輸送 / ポリアデニレーション / 遺伝子発現制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
新たに転写されたmRNAを細胞質へ輸送し、効率よくタンパク質に翻訳する機構は、様々な刺激に応答して活性化した遺伝子を速やかに、かつ、適切なタイミングで機能させるためとりわけ重要である。また、この過程は、細胞の最も基本的な機能の一つである増殖をはじめ、ストレス応答、さらには、多細胞生物における細胞分化といった、より高次の生命機能発現を含めて、すべての生命活動の基盤となりうる。mRNAを効率よく細胞質へ輸送し、また輸送されたmRNAの細胞質での翻訳を時空間的にコントロールするためには、遺伝子発現の過程を通じてmRNAに結合する様々な機能を持ったタンパク質の結合の制御やmRNAに結合した各タンパク質の協調的な働きによる各素過程の共役が必要である。 TREX複合体は、真核生物種間で保存されたタンパク質複合体で、出芽酵母では、mRNAの転写、プロセシング、核外輸送といった遺伝子発現の諸過程の連携において重要な役割を果たす。一方、多細胞生物のTREX複合体の機能は、現状では十分に解明されていない。そこで、ポリアデニレーション因子、転写終結因子など、申請者がこれまでに同定したヒトTREX複合体結合因子とTREX複合体が、標的遺伝子上でどのように協調的に機能しているのかを明らかにすることを目的として研究計画を実施した。 TREX複合体構成因子、および、TREX複合体結合因子の発現をRNAiを用いて抑制し、遺伝子発現パターンがどのように変化するかをDNAマイクロアレイを用いてゲノムワイドに解析した。また、TREX複合体の機能阻害下におけるTREX複合体結合因子の標的遺伝子上での動態をChIPシークエンスにより解析した。その結果、ヒトTREX複合体が、ポリアデニレーション因子の標的遺伝子へのリクルートメントの過程を制御し、ポリアデニレーション部位の選択の過程に関わっていることを見いだした。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)