2012 Fiscal Year Annual Research Report
スプライシング/mRNA核外輸送装置によるクロマチンサイレンシングの多元的制御
Publicly Offered Research
Project Area | Diversity and asymmetry achieved by RNA program |
Project/Area Number |
23112716
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
谷 時雄 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (80197516)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | スプライシング因子 / ヘテロクロマチン / イントロン / セントロメア / 分裂酵母 / ノンコーディングRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
染色体のセントロメア領域は、分裂装置のスピンドルが結合する特殊なクロマチン領域で、分裂酵母では、その領域はセントロメア由来のnon-coding RNAから産生されたsiRNAが関わるRNAi機構を介してヘテロクロマチン化されている。我々は現在までの解析で、分裂酵母セントロメアのヘテロクロマチン形成にスプライシング因子Prp14pが必須であることを明らかにした。 本研究では、セントロメアdg non-coding RNA内に見いだしたmRNA型イントロンと、ヘテロクロマチン形成に関わるsiRNA 産生機構の関連について解析し、dg ncRNA内のイントロンを認識して集合したスプライシング因子複合体が足場として機能し、RNAi経路に必須なRDRC複合体のセントロメアncRNAへの結合を促進していることを明らかにした。更に、セントロメアヘテロクロマチン形成にスプライシング因子が関わる機構が、生物種を越えて、ヒトなど高等生物においても保存されているかヒト培養細胞を用いて検証した。その結果、ヒト培養細胞において、siRNAでヒトPrp14相同因子DHX38やDHX8など一部のスプライシング因子をノックダウンすると、セントロメアとスピンドルの結合に異常が生じ、染色体分離が正常に進行しないことが判明した。一方で、DHX16やDDX46などその他のスプライシング因子のノックダウンでは、染色体分離異常は観察されなかった。更に、免疫共沈実験から、スプライシング因子DHX38が間期の細胞において、セントロメア由来のsatellite I ncRNA と複合体を形成していることを見いだした。一部のスプライシング因子とセントロメアsatellite I ncRNAの複合体が、ヒトにおいてセントロメア機能の維持に必須である可能性が明らかとなった。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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