2012 Fiscal Year Annual Research Report
ウイルスゲノムRNAの品質管理: 翻訳・転写・粒子形成の密接な関わり
Publicly Offered Research
Project Area | Diversity and asymmetry achieved by RNA program |
Project/Area Number |
23112719
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
今高 寛晃 兵庫県立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50201942)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 再構成 / 翻訳 / ウイルス / 試験管内合成 / ウイルスカプシド / 翻訳因子 / タンパク質プロセッシング / タンパク質合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は懸案であった再構成型翻訳システムを完成させた。HeLa細胞よりリボソーム、tRNA,eEF2を精製した。eEF1(eEF1A, eEF1Balfa, eEF1Bgamma)複合体とeRF(eRF1, eRF3)複合体はそれぞれBHK21細胞で発現し、ニッケルカラムで精製した。20種類のアミノアシルtRNA合成酵素もBHK21細胞で発現させた。そのうちGlu-ProRS, LysRS, ArgRS, GlnRS, MetRS, LeuRS, ILeRS、AspRSは複合体として精製した。以上の因子とT7RNAポリメラーゼ、ATP,GTP,CTP,UTP,アミノ酸などと混合し,システムを構築した。テンプレートはC型肝炎ウイルスのリボソーム進入部位(IRES)の下流に目的タンパク質をコードするようにした。レニラルシフェラーゼ(38kDa),Ago-2(80kDa)そしてbeta-Gal (120kDa)をコードさせるとそれぞれ全長のタンパク質が合成された。 このシステムを用い、脳心筋炎ウイルスのカプシド分断のメカニズムを探った。カプシドタンパクである2A-2Bの部分はウイルス由来のプロテアーゼによって切断されず、分断のメカニズムは不明であった。ヒト細胞抽出液由来タンパク質合成系で2A2B部分を翻訳すると2Aと2Bに分断された。そのメカニズムを探るために2A2B部分を上の再構成型翻訳システムで反応させた。すると、抽出液由来タンパク質合成系と同様に2Aと2Bに分断されて合成された。このことは2A2Bの分断には特別な因子は必要でないということを示している。そして、eRFを抜いて翻訳すると、2Aは合成されたが2Bは合成されなかった。2A2B部位には翻訳終結コドンは無いが、終結因子が2A2Bの分断に必要であることがわかった。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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