2011 Fiscal Year Annual Research Report
樹状細胞による末梢組織由来抗原のCD8T細胞に対する提示経路の可視化による解明
Publicly Offered Research
Project Area | Mutli-dimensional fluorescence live imaging of cellular function and molecular activity |
Project/Area Number |
23113506
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
戸村 道夫 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (30314321)
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Keywords | イメージング / 癌 / 蛍光タンパク質 / 樹状細胞 / T細胞 |
Research Abstract |
1.腫瘍内における樹状細胞のアポトーシス細胞の貧食過程の可視化 細胞死を可視化するSCAT3.1、及び核内にmKeimaと膜結合型OVAを発現するnuc-mKeima-IRES-mOVAを腫瘍細胞株に導入するために、SCAT3.1、及びnuc-mKeima-IRES-mOVAのLenti-virus vector導入系を導入確立した。用いる腫瘍系としてEL4に加え、多くのCD11c+細胞が浸潤する3LL、FasLで細胞死を誘導できるW3に、各々の遺伝子をLenti-virus vectorにより導入後、両遺伝子を高発現するクローンを選別樹立した。腫瘍内浸潤細胞の生体内二光子顕微鏡観察に適した腫瘍移植部位として、腹部左右皮内を選定した。 2.腫瘍内から所属リンパ節に移動したDCの動態及び細胞死と、CD8T細胞への抗原提示 腫瘍内から所属リンパ節に移行した細胞を検出するための腫瘍接種位置として、腹部皮内及び背部の尾の付け根を選定した。KikGRマウス腹部皮内に3LL腫瘍塊を形成後、腫瘍塊を光照射し腫瘍内浸潤細胞を赤色にラベルした。24時間後に所属リンパ節である腋窩リンパ節を摘出し、95%O2,5%CO2飽和PBS、37℃で還流しながら、生体内二光子顕微鏡で観察し、腫瘍内から移行した赤色の細胞を検出できることを確認した。一方、背部皮内腫瘍を用いる場合は、鼠径リンパ節を用い、摘出リンパ節及び生きたマウスに結合したままの生体内二光子顕微鏡観察に用いられることを確認した。 生体内二光子顕微鏡による細胞死検出のために、SCAT3.1マウス由来のリンパ球を野生型マウスに移入したマウス由来のリンパ節を用い、SCAT3.1陽性細胞のリンパ節での検出条件の設定を終了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
用いる腫瘍系として、EL4に加え、多くのCD11c+細胞が浸潤する3LLを用いているが、3LLへの遺伝子導入が一般的なtransfectionの系では出来なかったため、mKeima-IRES-OVA導入3LL作製のために、Lenti-virusの遺伝子導入系の確立のために時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在まで確立した観察系を用い、腫瘍移植モデルを用い死細胞のDCによる貧食から、貧食したDCの所属リンパ節への移動、細胞死、他のDCによる貧食からCD8T細胞への抗原提示に至る、一連のイベントをreal time可視化し、生理的条件下における末梢組織由来抗原に対するCD8T細胞活性化のメカニズムを解析する。
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