2012 Fiscal Year Annual Research Report
三次元脳組織内イメージングによるニューロン極性化メカニズムの解明
Publicly Offered Research
Project Area | Mutli-dimensional fluorescence live imaging of cellular function and molecular activity |
Project/Area Number |
23113507
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
榊原 明 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20510217)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ニューロン / 細胞極性 / 細胞移動 / 微小管 / 中心体 / 軸索 / 大脳皮質 / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、発生期の三次元脳組織内部を移動中のニューロンに形成される先導突起、神経軸索、樹状突起といった特徴的な突起構造の形成メカニズムに関して、細胞質微小管の配向性制御の視点から分子レベルで明らかにすることを目的とする。この目的を達成するため、本研究では三次元脳組織内における蛍光ライブ観察により微小管動態を解明するアプローチを試みた。 本年度は、マウス胚大脳原基スライス培養下でニューロンが移動しつつ軸索を形成する過程における中心体、微小管プラス端の蛍光ライブ観察を行った。これにより、ニューロン移動の比較的早い段階にある多極型移動ステージで脳表面に対して接線方向に軸索を形成する際には中心体が軸索形成部位に局在すること、遅いステージのロコモーション移動段階にある双極型ニューロンにおいて細胞後方から軸索が形成される際には、中心体は軸索側ではなく細胞前方の先導突起側に局在することを見出した。この結果は軸索が中心体近傍から形成されるという従来の二次元平板培養系の知見から考えられてきたモデルとは合致しない。ゆえに、上述した観察結果を説明するため、ニューロンの神経突起が複数存在する場合、中心体は伸長活性の最も高い突起(優性突起)に引き寄せられ、中心体の軸索近傍への局在は軸索が優性突起であるか否かによって決まるという新たなモデルを提唱、国内・海外の学会で発表し、Cerebral Cortex誌に原著論文として発表した。 並行して、中心体の主要構成因子ガンマチューブリンを欠損したニューロンの表現型解析を行った。本年度は細胞形態に異常をきたしたガンマチューブリン枯渇ニューロンにおける微小管プラス端のライブ観察を行い、正常ニューロンと比較して細胞質微小管の密度が低くなっていること、微小管伸長速度には顕著な変化がないことを示唆するデータを得た。現在、原著論文として発表するための準備を進めている。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)