2012 Fiscal Year Annual Research Report
病的細胞の選択的可視化を指向した低酸素応答性蛍光プローブの開発
Publicly Offered Research
Project Area | Mutli-dimensional fluorescence live imaging of cellular function and molecular activity |
Project/Area Number |
23113508
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田邊 一仁 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40346086)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 分子イメージング / 低酸素環境 / がん / 虚血性疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
酸素濃度の低い細胞(低酸素細胞)は、虚血性疾患や固形がん等の重大な疾病に発生することから、その病的環境を正確かつ迅速に検出する手法が切望されている。本研究では、低酸素細胞の可視化手法の確立を目的として、低酸素細胞内で発光する分子プローブを開発した。 平成24年度も引き続きRuthenium(Ru)錯体の発光を活用した低酸素プローブの開発を進めた。Ru錯体が発するりん光は、有酸素条件下では酸素分子へのエネルギー移動により消光されるが、低酸素条件では強く発光する。エネルギー移動は瞬時に進行し、かつ発光・消光は可逆的に起こるため、りん光を用いれば細胞内酸素の増減をリアルタイムに判別し得る。Ru錯体のりん光寿命を長寿命化し、酸素応答性の向上をもたらすピレン基を導入したRu錯体Ru-Pyを合成し、A549細胞に投与したところ、低酸素細胞内でのみ強く発光した。また、酸素濃度を変化させたところ、細胞内からの発光強度は酸素濃度に応じて増減した上、その強度変化は可逆的であった。さらに、右足への結紮により虚血性低酸素領域を作成したマウスにRu-Pyを投与したところ、虚血部で選択的に発光した一方で、結紮を解除したところ、その発光は瞬時に抑制された。これらのことから、Ru-Pyは、in vivoにおいても低酸素環境を可視化でき、かつ酸素濃度の変動に対して可逆的に応答し得ることを明らかにした。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)