2012 Fiscal Year Annual Research Report
生体膜の非対称性を制御するP4-ATPaseのメンブレントラフィックにおける役割
Publicly Offered Research
Project Area | Intracellular logistics: interdisciplinary approaches to pathophysiology of membrane traffic |
Project/Area Number |
23113714
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
申 惠媛 京都大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (10345598)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | メンブレントラフィック / 脂質二重層 / 脂質非対称性 / P4-ATPase / リン脂質 |
Outline of Annual Research Achievements |
脂質二重層の非対称性の調節は、メンブレントラフィック、細胞運動、神経突起形成など様々な生理活性に必要であるが、その分子機構はほとんどわかっていない。本研究では、脂質二重層の時空間的な脂質の組成変化をもたらすP4-ATPase(flippase)のメンブレントラフィックにおける調節機構を明らかにすることを目的とした。 ヒトのすべてのP4-ATPaseをクローニングし細胞内局在を明らかにし、P4-ATPaseの局在にはシャペロン様のタンパク質であるCDC50が必要であることを明らかにした。まずエンドソームに局在するP4-ATPaseに注目した。このP4-ATPaseがトランスフェリンのエンドソームから細胞膜へのリサイクリング経路に必要であることを明らかにした。これはヒトのP4-ATPaseがメンブレントラフィックへの関与を示唆する初めての結果である。 一方、ゴルジ体に局在するP4-ATPaseの結合タンパク質を同定した結果、膜を変形させるタンパク質やコートタンパク質などのメンブレントラフィックに関与するタンパク質の同定に成功した。さらに、このP4-ATPaseはマンノース-6-リン酸受容体のゴルジ体からの輸送経路に関与することを明らかにした。そこでこの輸送経路におけるP4-ATPaseとその結合タンパク質の調節機構の解明を進めている。 P4-ATPaseのflippase活性を測定するアッセイ系を確立し、種々のP4-ATPaseのflip活性および基質特異性を決定した。興味深いことに、遺伝病の原因であるP4-ATPaseの基質特異性がこれまでの知見と異なることを見出し、遺伝病由来の変異体の細胞内局在、酵素活性を解析した。これらの成果は病態のメカニズムの解明に大きく寄与すると期待している。
|
Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(13 results)
-
-
-
-
[Journal Article] Structural basis for Arf6-MKLP1 complex formation on the Flemming body responsible for cytokinesis2012
Author(s)
Hisayoshi Makyio, Minako Ohgi, Tomomi Takei, Senye Takahashi, Yohei Katoh, Ayako Hanai, Tomoko Ueda, Yasuhiro Kanaho, Yong Xie, Hye-Won Shin, Kazuhisa Nakayama
-
Journal Title
EMBO Journal
Volume: 31
Pages: 2590-2603
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-