2012 Fiscal Year Annual Research Report
神経細胞の最終分化過程と樹状突起成熟における細胞内ロジスティクス制御機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Intracellular logistics: interdisciplinary approaches to pathophysiology of membrane traffic |
Project/Area Number |
23113725
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
川内 健史 慶應義塾大学, 医学部, その他 (60397544)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 脳・神経 / 細胞内ロジスティクス / メンブレントラフィック / 大脳皮質形成 / 神経細胞移動 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞表面の膜タンパク質は、複雑かつ多様な細胞内メンブレントラフィック経路のいずれかを選択して適切に輸送されるが、この経路選択の機構は未解明な点が多く、さらにこのような細胞内ロジスティクスの生理的な役割についてもほとんど分かっていない。これまでに我々は、簡便に個体への遺伝子導入を行える子宮内エレクトロポレーション法などを用いて、大脳皮質形成における神経細胞の長距離移動(ロコモーション様式の移動)には、Rab5依存性のエンドサイトーシスとそれに続くRab11依存性リサイクリング経路によるN-カドヘリンの適切な輸送が必要であること、さらに、移動の最終段階においてはN-カドヘリンの分解が亢進することを報告した(Neuron, 2010)。移動の最終過程では、リソソーム系分解経路の必要性が亢進することも見いだしているが、移動に必要とされる主要な輸送経路が「リサイクリング経路」から「分解経路」へと変換するメカニズムは不明である。本研究では、in vivoエレクトロポレーション法を用いて、移動の最終段階への変換が異常となる分子を探索し、細胞接着分子やRab5のファミリー分子などの候補分子を得た。そのうち、Rab5のファミリー分子に着目して研究を行ったが、これはN-カドヘリンの分解には影響を与えない可能性が示唆された。しかしながら、この分子の機能抑制は、N-カドヘリンの細胞表面量を変化させたことから、N-カドヘリンの輸送には関与すると考えられる。さらに、この分子が、Rab5とは異なり、初期エンドソーム以外でも機能し得る可能性を示唆するデータも得られていることから、N-カドヘリン輸送のどの段階を制御しているのかについて、さらなる検討を行う。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)