2012 Fiscal Year Annual Research Report
発達期マウス脊髄におけるフィードバック回路の結合様式と機能発達
Publicly Offered Research
Project Area | Mesoscopic neurocircuitry: towards understanding of the functional and structural basis of brain information processing |
Project/Area Number |
23115502
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
西丸 広史 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (20302408)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 神経科学 / 生理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、運動出力を司る脊髄の神経回路において、筋を興奮させる運動ニューロンとその活動を調節する抑制性ニューロンの機能結合は不可欠であると考えられている。しかし、これまで一つの筋を支配する運動ニューロン群とその 活動を制御する個々の抑制性ニューロンとの詳細な結合様式はほとんど明らかにされていない。本研究では遺伝 子改変マウスを用いて、この回路が形成される胎生期から新生児期において、神経生理学と組織形態学、そして 光遺伝学を組み合わせることで、1)運動ニューロンと直接結合し、ネガティブフィードバック回路を形成するRenshaw細胞との結合様式の発達メカニズム、および2)脊髄前角のGABA作動性ニューロンの機能的成熟過程を明らかにすることを目的とした。その結果、Renshaw細胞は細胞体の近傍に局在する運動ニューロン群から興奮性入力を受けていること、Renshaw細胞の多くのものが吻尾方向の広範囲にその軸索が伸展していることを明らかにした。またRenshaw細胞とは別の、腰髄腹外側に局在する新規のGABA作動性の抑制性脊髄介在神経細胞のグループ(ventrolaterally located GABAergic neurons; VL-GN)を同定した。このニューロン集団は歩行運動様リズム活動の際、特に屈筋/伸筋の活動の移行期に発火した。さらに、リズム形成回路網は吻側腰髄にそのコアとなるニューロンが局在していると考えられているが、VL-GNは吻側に局在しているものの方が尾側のものよりも強いリズミックな活動を示していた。また、これらの神経細胞はその軸索を脊髄同側の細胞体の近傍に投射しており、腰髄の局所回路による屈筋・伸筋の活動パターン形成に深く関与していることが示唆された。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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