2011 Fiscal Year Annual Research Report
小脳皮質小規模回路の作動原理とその生理的意義
Publicly Offered Research
Project Area | Mesoscopic neurocircuitry: towards understanding of the functional and structural basis of brain information processing |
Project/Area Number |
23115504
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
喜多村 和郎 東京大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (60423159)
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Keywords | 神経科学 / 生理学 / 2光子イメージング / プルキンエ細胞 / 微小帯域 / 運動 |
Research Abstract |
(1)微小帯域活動の可視化 分子発現をマーカーとした遺伝子改変マウスを用いて、麻酔下のマウスで、プルキンエ細胞における登上線維応答と微小帯域の関係を単一ニューロンレベルで明らかにすることを目的として実験を行った。まず、Multicell bolus loading(MCBL)法によりカルシウム色素を小脳皮質に導入し、プルキンエ細胞の自発活動を2光子イメージングにより観察した。その結果、プルキンエ細胞活動の同期性と分子発現をマーカーとした微小帯域が高い相関を示し、その空間精度は1細胞レベルで精密に制御されていることが明らかとなった。現在、微小帯域と機能の関係をあきらかにするため、小脳皮質の様々な領域においてイメージングを行っている。また、プルキンエ細胞の活動のみを抽出するための、プルキンエ細胞特異的プロモーターを用いたウィルス発現によるカルシウムセンサープローブの導入を行なった。プルキンエ細胞特異的に発現するレンチウイルスベクターにカルシウムセンサーGCaMPを組み込み、in vivoでマウス小脳にインジェクションして発現させた。これにより、自発性登上線維入力によると思われるカルシウム信号を捉えることに成功した。 (2)行動中のマウスにおける微小帯域活動の可視化 次に、頭部を固定した覚醒マウスの小脳において微小帯域の活動を可視化し、微小帯域の活動とマウスの行動との関係を明らかにする目的で、頭部固定下のマウスにオペラント条件付けによるレバー押し課題や水飲み課題を行わせる課題装置を作成した。さらに、課題実行中のマウス小脳においてカルシウムイメージングを行い、課題遂行に関連するカルシウム信号を捉えることに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した本年度の研究実施計画について、その目標をほぼ達成しており順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
運動課題装置の開発や、ウイルスベクターによるカルシウムセンサーの導入、課題実行中のマウスにおけるカルシウムイメージングなどの、技術的な課題についてはほぼ完成しており、今後は、これらの技術を結集して実験を集中的に行い、本研究の目的である、小脳微小回路の生理的意義について明らかにしていく。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Locally synchronized synaptic inputs2012
Author(s)
Takahashi, N., Kitamura, K., Matsuo, N., Mayford, M., Kano, M., Matsuki, N., Ikegaya, Y.
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Journal Title
Science
Volume: 335
Pages: 353-356
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Postsynaptic P/Q-type Ca^<2+> channel in Purkinje cell mediates synaptic competition and elimination in developing cerebellum2011
Author(s)
Hashimoto, K., Tsujita, M., Miyazaki, T., Kitamura, K., Yamazaki, M., Shin, H.-S., Watanabe, M., Sakinmra, K., Kano M
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Journal Title
Proc.Natl.Acad.Sci.USA
Volume: 108
Pages: 9987-9992
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] In vivo two-photon uncaging of glutamate revealing the structure-function relationships of dendritic spines in the neocortex of adult mice2011
Author(s)
Noguchi, J., Nagaoka, A., Watanabe, S., Ellis-Davies, G.C., Kitamura, K., Kano, M., Matsuzaki, M., Kasai, H.
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Journal Title
J.Physiol.
Volume: 589
Pages: 2447-2457
DOI
Peer Reviewed
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