2011 Fiscal Year Annual Research Report
メゾスコピック神経回路の働きを同定する大規模データ解
Publicly Offered Research
Project Area | Mesoscopic neurocircuitry: towards understanding of the functional and structural basis of brain information processing |
Project/Area Number |
23115510
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
篠本 滋 京都大学, 理学研究科, 准教授 (60187383)
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Keywords | 神経信号解析 / 状態空間法 / ベイズ推定 |
Research Abstract |
本研究の目的は神経細胞の計測データから入力を推定するための状態空間解析法を確立することである,これは我々がこれまで培ってきたスパイク時系列分析のための状態空間解析(Shimokawa and Shinomoto,Neural. Computation, 2009)を発展させることにより可能となるが,今年度はまず単一ニューロンの膜電位の計測データから時間変動する興奮性入力と抑制性入力を推定する手法を確立した(Kobayashi,Shinomoto,and Lansky,Neural Computation,Neural Computation, 2011).この方法をさらに神経内部イオンチャンネルのパラメータの変動をとらえる方法へと改良を施した.また神経細胞の発火推定において最良のパフォーマンスを示したMAT modelにvoltage dependencyを導入し,Izhikevichの20種の発火パターンを再現することに成功した(Yamauchi, Kim, and Shinomoto Frontiers in Computational Neuroscience, 2011).ベイズ統計の手法を用いて,待ち時間タスクを行っているサルの神経信号から,サルが行動をとるタイミングを予測することが出来るようになった(Shinomoto et al.,Frontiers in Computational Neuroscience, 2011).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
神経信号から内部状態を推定するという目的に対しては膜電位から入力信号を推定する研究がNeural Computationに出版され,多数のスパイク信号からサルの交合を推定するという研究はFrontiers in Computational Neuroscienceに出版されており,極めて順調に進んでいると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は膜電位ではなく神経スパイク信号から入力信号を推定するという方向への進展が見込まれ,すでに準備的な結果が得られつつある.マルチユニットデータも取得し,さらに詳細にわたる内部情報がとらえられると期待する.
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Research Products
(4 results)