2012 Fiscal Year Annual Research Report
ランダムな神経細胞の個性化メカニズムとメゾスコピック神経回路
Publicly Offered Research
Project Area | Mesoscopic neurocircuitry: towards understanding of the functional and structural basis of brain information processing |
Project/Area Number |
23115513
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
八木 健 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (10241241)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | プロトカドヘリン / 神経細胞 / CTCF / 多様性 / 神経回路 |
Outline of Annual Research Achievements |
クラスター型プロトカドヘリン(cPcdh)分子群による神経細胞の個性化メカニズムと標的認識による神経回路形成メカニズムを明らかにすることを目標に、本年度は、神経細胞において個性的に発現しているcPcdh分子群の遺伝子制御機構の解析を行った。これまでにcPcdh-α、cPcdh-γ について個々の神経細胞でのランダムな個性的発現が認められている。しかし、cPcdh-βについては不明であったので、cPcdh-βメンバーについての発現解析を行った。その結果、β1以外の全てのメンバーがランダムな発現をしていることを明らかにした。また、このランダムな制御がCTCFにより制御されていることを、興奮性神経細胞のみでCTCFを欠損させたマウスを作製することにより明らかにした。CTCFはランダムに発現するcPcdh-α、-β、-γメンバーの全てのプロモーター領域に結合し、また、以前に我々が明らかにしたエンハンサー領域にも結合している。また、このCTCF欠損マウスでは感覚入力依存的に形成される皮質体性感覚野バレル構造が形成されていなかった。このマウスでの層構造や脳領域での異常が認められないことから、CTCFは感覚入力依存的な神経回路形成機構に関わることが示唆された。以前、我々はcPcdh-βメンバーのランダムな発現制御に関わるエンハンサー領域を欠損させたマウスにおいて皮質体性感覚野バレル構造の異常を観察していることから、cPcdhのランダムな発現制御と神経活動依存的な神経回路形成との関連性において興味深い結果であると考えている。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(22 results)