2011 Fiscal Year Annual Research Report
脳内メゾ神経回路の同定に向けた活動神経回路の可視化とその定量的解析基盤の確立
Publicly Offered Research
Project Area | Mesoscopic neurocircuitry: towards understanding of the functional and structural basis of brain information processing |
Project/Area Number |
23115520
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
深澤 有吾 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (60343745)
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Keywords | 神経活動 / シナプス / 軸索 / 免疫染色 / 電子顕微鏡 |
Research Abstract |
要素的な機能を持つ回路(メゾ神経回路)に立脚した脳の情報処理基盤を明らかにする手掛かりとして、機能的に結びついた神経細胞どうしが形成する神経回路網を可視化し、その解剖学的な特徴を明らかにすることを目的としている。本年度は、海馬の神経回路の中で普段頻繁に使用されている神経回路の可視化の手始めとして、以下3つの項目を行って来た。 1)活性化されたGC-CA3細胞の活性化神経細胞マップの作製。 c-fosP.-tTAマウスと自作や譲渡されたTRE-GFPマウスとを交配し、これらのマウスでのGFP発現レベルの解析を行った。ホームケージ飼育でもGFPは検出されたが、弱く、活動レベルの高い神経と低い神経との差が少なく、電子顕微鏡での解析にまでは発展させられないと判断した。そこで、より高いGFP発現が見込め、神経活動による遺伝子発現誘導も大きい遺伝子改変動物の作製が重要と考えた。 2)同定された活動神経細胞間の神経線維連絡を光顕・電顕両レベルで解析し、GC-CA3活性化神経回路網マップを作製する。 上記の様な理由で本項目は新たな遺伝子改変動物を得てから行うことにした。 3)遺伝子改変マウスの作製 新たなtTA発現マウスを譲り受ける研究者と共同研究を始めることを合意した。 また、より高いGFP発現を実現するために共同研究者からレポーターマウスを譲り受け、交配を開始した。自作のレポーターマウスの作製も行い、10月に産仔を得た。今後、実験の目的合った系統を選別して行く。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
年度中ほどで名古屋大学に異動したが、実験環境や実験動物の整備に予想以上に手間取ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
利用するマウスの再検討を行うことになり、23年度に予定していた実験項目の一部が遂行出来なかった。しかし、共同研究先からのマウス供与や申請者が作製した動物も直ぐに利用可能になる手はずを整えたので、出来次第利用を開始することで遅れを取り戻したい。
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Research Products
(3 results)