2012 Fiscal Year Annual Research Report
C.elegansにおけるCREB依存的なアセチルコリンシグナル制御の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Systems molecular ethology to understand the operating principle of the nervous system |
Project/Area Number |
23115705
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
周防 諭 東京大学, 総合文化研究科, 助教 (20596845)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ドーパミン / オクトパミン / CREB / アセチルコリン / ニューロン / C. elegans |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまで線虫C. elegansにおいて餌依存的に制御される神経回路を解析しており、アミン神経伝達物質であるドーパミンとオクトパミンによるシグナル伝達が餌に依存した制御を受けることによって、SIAと呼ばれるニューロンで転写因子CREBの活性化が制御されていることを明らかにしている。本研究ではこのCREBの下流で働く分子・神経回路を明らかにすることを目的としている。昨年度までの研究によってCREBがアセチルコリンシグナルを制御していることが明らかにされていた。本年度は、細胞特異的に遺伝子発現を制御することで、SIAニューロン内でCREBが働いていることを明らかにした。さらに、CREBはSIAニューロンからのアセチルコリン放出を制御していることも見出し、アミンにより制御されるCREBの生理的役割を明らかにした。 CREBはアセチルコリンシグナルの制御以外の作用を持つ可能性があり、CREB依存的な神経制御のより深い理解のためには、そのような作用を明らかにし解析することが重要であると考えらえる。そこで、ドーパミン欠損株で見られる表現型の中でCREBに依存するものを探索した結果、ドーパミンはオクトパミンとCREBを介して体のサイズの制御を行っていること明らかにしていた。さらに、既に体のサイズの制御を行うことが知られているTGFβシグナル経路との関係を調べたところ、ドーパミンはTGFβ経路とは独立に働くが、TGFβ経路の下流で表皮内で働くLON-1という因子とは同じ経路で働くことが明らかとなった。さらに、ドーパミンの作用は筋肉の正常な機能に依存することを発見し、ドーパミンはこれまで知られていなかったメカニズムで体の大きさを制御することを明らかにした。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)