2012 Fiscal Year Annual Research Report
線虫の神経回路の光操作から探る感覚と記憶に関わる神経の暗号
Publicly Offered Research
Project Area | Systems molecular ethology to understand the operating principle of the nervous system |
Project/Area Number |
23115707
|
Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
久原 篤 甲南大学, 理工学部, 准教授 (00402412)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 線虫 / 神経回路 / シナプス / 光技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
感覚から記憶学習、そして行動にいたるまでの神経回路システムの解析を行なうための実験モデルとして、線虫C. elegansの温度走性行動をもちいている。昨年度までに、光応答性チャネルと分子遺伝学を組み合わせた解析から、感覚ニューロンと介在ニューロン間の新たな情報伝達の生理的暗号が見つかってきた(Kuhara et al., Nature commun, 2011)。本年度は、そのシナプス伝達におけるグルタミン酸情報伝達に関わる分子機構の解析を光技術を使って進めた。また、これまでに、光応答性チャネルをもちいて行動と神経活動の人工操作を行なってきたが、新たに温度記憶時の神経回路を操作して、記憶の生理学的特性をとらえるための解析装置を作成したため、初期段階の予備実験と共に報告する。 線虫の温度走性は、学習の側面からも解析されている。温度と餌条件の関連付け学習に関わる新規の変異体を解析し、その責任遺伝子を同定したところ、ヒトから線虫まで高度に保存されているα/β加水分解酵素ドメインを持つ新規のタンパク質をコードしていた。遺伝学的解析の結果、少なくともAWC感覚ニューロンにおいて、3量体Gタンパク質αサブユニットであるODR-3と同一経路上で機能していることが示唆された。 温度走性を行なっている際の運動を数理学的にとらえるために、集団行動の定量化を行った所、線虫が高温に移動する場合と、低温に移動する場合において、異なるbiased random walkを行なっていることが明らかとなった。
|
Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
-
-
[Journal Article] A Novel and Conserved Protein AHO-3 Is Required for Thermotactic Plasticity Associated with Feeding States in Caenorhabditis elegans2012
Author(s)
Nishio, N., Mohri-Shiomi, A., Nishida, Y., Hiramatsu, N., Kodama, E., Kimura, K., Kuhara A., Mori, I.
-
Journal Title
Genes to Cells
Volume: 17(5)
Pages: 365-386
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-