2012 Fiscal Year Annual Research Report
増殖因子および受容体の蛋白質プロセッシングによる制御システムの解析
Publicly Offered Research
Project Area | Regulation of signal transduction by post-translational modifications and its pathogenic dysregulation |
Project/Area Number |
23117507
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
越川 直彦 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (70334282)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | EphA / 膜型MMP / プロセシング |
Research Abstract |
申請者はプロテオミクス手法を駆使し、MT1-MMPが細胞膜上で様々な膜蛋白質と複合体を形成し、それらが協働して多様な細胞機能を制御していることを示した。その過程で、受容体型チロシンキナーゼ(EphA2)が膜型MMP(MT1-MMP)と細胞膜上で複合体を形成していること、また、MT1-MMPがEphA2のN末端のフィブロネクチンドメインを切断し、そのリガンド結合ドメインを膜上から遊離させ、EphA2のリガンド結合能を消失させることを見出した。以上から、MT1-MMPによるプロセシングを受けたEphA2断片はEphrin-A1リガンドの存在下においても、リガンド依存的な癌抑制活性を持たないことを新たに見出した。 さらに、これまでにEphA2は種々の悪性癌組織で発現が過剰に亢進していることが報告されているが、種々の癌組織を用いたウエスタンブロット、免疫蛍光組織染色による解析から、EphA2はN末端が切り取られた断片として発現しまた、MT1-MMPと共局在していた。以上の結果は、癌組織中のEphA2はMT1-MMPによるプロセシングによりリガンドに非感受性として、癌化促進に強く寄与すると共に、また、N末端を欠損したEphA2断片が新しい癌治療法を開発するための分子標的になりうる可能性を強く示唆している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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