2012 Fiscal Year Annual Research Report
CYLDによるK63結合型および直鎖型ポリユビキチン鎖選択的切断の構造的基盤
Publicly Offered Research
Project Area | Regulation of signal transduction by post-translational modifications and its pathogenic dysregulation |
Project/Area Number |
23117514
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 裕介 東京大学, 放射光連携研究機構, 助教 (50568061)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | X線結晶構造解析 / ユビキチン |
Outline of Annual Research Achievements |
脱ユビキチン(Ub)化酵素CYLDは家族性円柱腫症の原因遺伝子産物として同定された癌抑制タンパク質である。CYLDのC末端側に存在するUb-specific protease(USP)ドメインは、NF-kappaB活性化シグナルとして働くLys63結合型および直鎖型ポリUb鎖特異的な切断活性をもち、それ以外のUb鎖に対しては切断活性を有していない。このため、CYLDはNF-kappaBシグナル伝達経路に関与するタンパク質群を特異的に脱Ub化することで、NF-kappaBシグナル伝達を負に制御し癌化を抑制する。従って、CYLDによる癌化抑制のメカニズムの解明にはポリUb鎖の識別機構を明らかとする必要がある。本研究ではCYLDのUSPドメインとK63結合型Ub鎖および直鎖型Ub鎖との複合体の結晶構造解析、さらに変異体を用いた切断活性の速度論的解析を行うことで、CYLDによるK63結合型および直鎖型ポリUb鎖の認識、および切断活性の機構を明らかにする。 昨年度の研究成果として、CYLDとLys63結合型Ub2量体、直鎖型Ub6量体、およびUb単量体との複合体の結晶構造を決定した。得られた結晶構造から、CYLDのUSPドメインはUb2量体の2つのUbと同時に相互作用することでUb鎖の識別を行なっていることが明らかとなった。また、得られた結晶構造から、Ubのリンク部分はCYLDの活性残基から大きく離れて結合することが明らかとなった。この結果から、CYLDは一度Ub鎖と相互作用してから、その後さらに構造変化し、Ub鎖を切断するという機構が示唆された。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)