2012 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞分化におけるエピゲノム修飾制御に関する研究
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular mechanisms of cell fate determination in the cells that undergo stepwise differentiation to multiple pathways |
Project/Area Number |
23118508
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
油谷 浩幸 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (10202657)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 細胞系譜 / エピゲノム / クロマチン / DNAメチル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
クロマチン制御因子がゲノムに作用する際にはクロマチンリモデリングによりchromatin accessibilityが変化すると考えられることから、エピゲノム標識を手がかりとして肝細胞分化をはじめとする細胞運命制御に関わるゲノム領域および制御因子の同定を進めた。第一に、Infiniumアレイを用いた包括的なDNAメチル化解析によりAPOA1をはじめとする肝特異的に発現する遺伝子のプロモーター領域のDNA脱メチル化が徐々に拡大することが認められ、転写活性化に関わると考えられた。さらに脱メチル化に関わるヒドロキシメチルシトシン(hmC)の局在についてhmCに対する抗体を用いた免疫沈降産物を次世代シーケンサーで解析した。第二に、Wnt刺激による分化誘導に伴い、細胞系譜特異的な制御因子によりaccessibilityが変動する領域をFAIRE-seq法によって抽出した。時期特異的に認められるFAIRE陽性領域は、転写開始点に加えてヒストンH3K4モノメチル化およびK27アセチル化を特徴とするエンハンサー領域に存在し、分化誘導に伴う変動が観察された。時期特異的な陽性領域に濃縮された塩基配列モチーフを抽出したところ、ES細胞ではOCT4/SOX2というような幹細胞特異的因子の結合配列が認められたのに対して、Wnt刺激後はTCFの結合モチーフが認められ、βカテニンの結合によってリモデリングが生じたことが認められた。さらにhmCは細胞分化に伴い出現するFAIRE陽性となる領域に一時的に出現する傾向が認められた。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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