2011 Fiscal Year Annual Research Report
ポリコーム群タンパク質による神経幹細胞の多分化能制限メカニズムの解析
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular mechanisms of cell fate determination in the cells that undergo stepwise differentiation to multiple pathways |
Project/Area Number |
23118509
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平林 祐介 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (80447391)
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Keywords | 幹細胞 / 大脳皮質 |
Research Abstract |
胎生11、14、16、19日目のマウス大脳皮質神経幹細胞におけるH3K27me3修飾部位の検討を行うためそれぞれのステージのマウス胎児大脳皮質脳室帯(神経幹細胞が局在する領域)より神経幹細胞を単離した。そして、その細胞を用いH3K27me3抗体を用いたクロマチン免疫沈降を行った。得られたゲノムDNAについて次世代シーケンサーによる再シークエンスを行い、H3K27me3修飾部位の配列を決定した。決定されたシークエンスを発生時期間で比較し、マウス大脳皮質神経幹細胞におけるH3K27me3修飾部位の発生時期依存的変化を明らかにした。まずモデルとして用いるngn1遺伝子座、fezf2遺伝子座付近のH3K27me3修飾パターンの発生時期依存的な変化を解析し、発生時期依存的なH3K27me3修飾パターンの特徴を調べた。この過程で、他にも多くのH3K27me3修飾部位が見出された。そこで、これらのピークが発生時期依存的にどのような変化をするのかを検討し、ngn1、fezf2遺伝子座と同様のパターンを示すことを見いだした。これによりPolycombが神経幹細胞の運命転換を制御する際の新たなターゲットの候補を明らかに出来た。ChIP-seqに用いた細胞と同時に採取した細胞からcDNAの作製も行い、このcDNAを用いマイクロアレイによる遺伝子発現解析を行うことで、遺伝子発現パターンとChIP-seqの解析結果を比較した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ChIP-seqのデータの解析、cDNAマイクロアレイデータの解析は順調に進んでおり、現在はデータ解析の段階である。これは当初の計画と概ね一致している。
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Strategy for Future Research Activity |
23年度まで概ね計画通りに研究が進行しているので、今後は計画書にある通り、ドメインの解析などの研究を進行させる予定である。
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Research Products
(6 results)