2012 Fiscal Year Annual Research Report
NIMA関連キナーゼを介したストレス応答機構の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Integrated analysis of strategies for plant survival and growth in response to global environmental changes |
Project/Area Number |
23119513
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
本瀬 宏康 岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (70342863)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 細胞伸長 / 細胞分裂 / 微小管 / キナーゼ / ストレス応答 / 環境適応 / シロイヌナズナ |
Outline of Annual Research Achievements |
植物は生育環境の変化に敏感に応答して、発生過程を柔軟に変化させる能力を持つ。この過程では、植物の環境応答と形態形成を協調させる機構が重要であるが、その分子機構についてはほとんどわかっていない。本研究では、シロイヌナズナのNIMA関連キナーゼ (NEK)ファミリーに着目し、その環境応答と形態形成における機能を解析した。シロイヌナズナの7つのNEKの内、NEK6が細胞伸長の制御において主要な役割を果たすことを明らかにした。NEK6はNEK4,5と相互作用し、チューブリンやキネシンのリン酸化を介して、細胞の伸長方向を規定する表層微小管の構造を制御することを示した。また、シロイヌナズナNEKファミリーの発現パターンを解析したところ、分裂組織や維管束で発現しており、nek6変異体では細胞分裂面や細胞列が乱れること、nek多重変異体では細胞分裂の異常が顕著になることから、NEKファミリーは細胞伸長だけでなく、細胞分裂も制御することが明らかになった。また、nek6変異体やnek多重変異体は様々なストレスに弱く、これはストレス応答性遺伝子の発現が低下するためと考えられた。更に、NEKファミリーと相互作用する新規なタンパク質を酵母2ハイブリッド法や免役沈降法により探索し、NEKファミリーが環境応答やストレス応答に関与するタンパク質と相互作用することが示された。以上の研究から、NEKファミリーが微小管の制御を介して植物細胞の伸長や分裂を調節することがわかった。また、NEKファミリーが遺伝子発現や微小管制御を介してストレス応答に関わることが示唆された。
|
Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)